ゆらりゆらりとゆらゆらと

あたまの悪い男が、起こったことを忘れないためのボケ防止日記

「Dies irae ~Amantes amentes~」ChapterⅫ 感想

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“私はまた、みんなと逢いたい”

“もう一度、たとえ夢でもいいからあの日に帰りたいと願うだけ”

 

 

我らが女神が「フリン」を覚える素晴らしき章。

最終決戦を前に敵も味方も勝利を誓い合う。

学校でワイワイする蓮たちに対し、城で一人孤独に戦う玲愛が辛い。

正田卿もストッパーがイカレたのか、前2ルートのChapterⅫに比べ、格段に長い!

 

 

場所は学校の屋上。

夢か現か、香純は玲愛とガールズトーク

玲愛のいつも通りのブラックジョークに少しだけホッとするよ。

城が現れ絶望しかないこの状況で2人の何気ないやりとり、そして覚悟がどうにも涙腺を刺激してきやがる。

香純も玲愛も意中の男を信じている。

香「だから玲愛さん、一緒に待とうよ。屋上(ここ)ならきっと、また皆一緒になれるから」

玲「私頑張る。諦めないから、負けないから」

 「また皆、ここで一緒に......」

2人ともいい女が過ぎるだろ、勘弁してくれよ。

玲愛の姿がなくなり、香純は一人皆の帰りを待つ。

 

 

獣殿の創造に呑まれた諏訪原市。

都市規模に及ぶ効果範囲とか規格外すぎて笑えませんよハイドリヒ卿。

市民総ての魂が吸われ、残されたのは蓮たちのみ。

もう自殺するしかなくない?と螢が出した結論は香純ルートと同じものに。

しかしそれでは一時凌ぎにしかならないと蓮&司狼により却下される。

実際その通りだったので、2人の考察力はさすが。

なおも死んだ魚のような目でネガいセリフ全開な螢へ、司狼の容赦ない面罵が飛ぶ。

司「おまえはあれか。なんだかんだで、てめえが怖いから尻尾を巻くっていうわけか」

 「舐めてるよな、生きるっていうこと。すげえ軽いぜ、おまえらが言う命ってのは」

自分のためだけに関係ない人々を殺め、いざ身の危険を感じたら簡単に命を放棄するその選択。

ふざけているようで、実際誰よりもマジメに生きている司狼だからこそ、許せないその死生観。 

辞世の句を書かせてやろうという煽りの流れが見事すぎて、清々しさすら感じる。

 

~ごめんなさい 私死にます 馬鹿だから~ 螢 心の俳句

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司狼のムチ、蓮のアメにより、沈んでいた螢の気持ちも徐々に上向きに。

螢「私、頑張ったもん。頑張ったんだから。頭は悪かったかもしれないけど、半端な気持ちで今まで生きてきたんじゃない」

どのルートでも「頑張ったもん」て言ってるな。

ただこのセリフがでてくるってことはもうヒロインムーブの合図みたいなもんだ。

敵、味方まんべんなくバカにされてきた螢、最後の意地をみせるため蓮たちと共に行くことを決意。

最終章直前にしてようやく螢が仲間入りヽ(・∀・)ノ。

屋上の打ち上げに参加することも確定。

螢が公園で幻視した、同級生たちとの日常。

それが目の前にあることが、またしてもブログ主の涙腺を刺激する(というか何回刺激されてるんだおれは)。

なんだかそのままチューしちゃいそうなくらいいい感じの雰囲気が流れてきたところで。

 

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......怖い。

なぜだか都市伝説のメリーさんが頭に浮かんだよ。

「私マリィさん、今あなたの不倫現場にいるの」......的な?

 

教室でマリィが持ってきたゲテモノサンドウィッチを囲んでワイワイガヤガヤ。

先ほどまでの陰鬱な空気はどこへやら。

絶望的な状況なのに、希望を感じさせる皆の雰囲気が心地いい。

そうさ、正義の味方はこうでなくちゃ。

締めに牛乳を回し飲み。曰く“固めの杯”。

掲げるは、「必ず全員生きて帰る」。

結束と約束を誓い合う。

 

 

一方城でも、黄金社長による最後のミーティンング。

「勝利ってなんぞ?」といやに抽象的な質問に、平社員ならともかく残っているのは鍛えに鍛え抜かれた社畜3名。

社長の謎な質問にもスルスルと答えていく。

追い求める光

置き去りにした結果

辿りつく極点

三者三様の内容に、社長もご満悦。

しかし注目したいのは、やはりエレオノーレの答え。

いつまでも追い続けたい、欲し続けたいと豪語する彼女。

主語を「勝利」なんてカッコいい言葉で濁してるけど、ハイドリヒ卿のことを言ってるのは誰の目にも明らか。

気付いてないのは本人だけ。

おいおい何だよ最高かよ。

シュライバーに図星つかれてキレる様はある種尊い

 

いよいよ出陣する獣の総軍。

その群れの前で佇むは玲愛。

黄金含めた髑髏の軍勢なんて、ブログ主なら見ただけで卒倒&失禁まちがいなし。

しかし玲愛は恐怖を覚えつつも、持てる全ての勇気を以て黄金を呼び止める。 

イザークの父親なのかと問いただすも返ってくる言葉は一言「知らん」

実際ラインハルトが死んでいる時に行為が成されたので、嘘をついているワケではないのが性質悪い。

リザを唆したどこぞの変態は責任とるべきでは...。

玲愛が掲げる勝利は、皆との再会

杯がなくとも、気持ちは蓮たちと一緒。

いけない、なんだか涙腺が(以下略。

その答えに含み笑う黄金は、玲愛にイザークと会うことを勧め、城を出る。

ようやくイザークも本格的に物語に絡んできたぜ。螢ルートで城が崩されていく時はどんな気持ちだったんだろうこの子。

 

 

最後のスワスチカ・タワーに降り立つラインハルト。

自らの手で開放せんと、蓮たちの前に躍り出る。

形成なし、片手一本。

それでも主人公たちを圧倒するその実力。おかしい......最終章一つ手前でこの実力差は絶対おかしい。

正田卿、ちょっと設定を遵守しすぎじゃないですかねぇ(誉め言葉)。

ズタボロにされながらも、まず螢が。次いで蓮、司狼も心を燃やす。

絶望を吹き飛ばさんと、横並びで黄金へ吶喊。

蓮「勝つぞ」

司「当然——

螢「私も——

マ「誰も死なない!」

 

ここまでの展開にテンションが上がったか、急にノリノリでしゃべってくる水銀が安定のウザい(そもそもおまえが書いた脚本だろコレ)。

 

蓮たちの覚悟を受け、黄金も槍を形成。

爆散する“緋々色金”。ここに第8が開かれる。

 

“蘇る そう あなたはよみがえる”

“私の塵は 短い安らぎの中を漂い”

“あなたの望みし永遠の命がやってくる”

“種蒔かれしあなたの命が 再びここに花を咲かせる”

“刈り入れる者が歩きまわり”

“我ら死者の欠片たちを拾い集める”

 

”おお 信ぜよ わが心 おお信ぜよ 失うものは何もない”

 

“私のもの それは私が望んだもの”

“私のもの それは私が愛し戦って来たものなのだ”

 

“おお 信ぜよ あなたは徒に生まれて来たのではないのだと”

“ただ徒に生を貪り 苦しんだのではないのだと”

 

“生まれて来たものは 滅びねばならない”

 

“滅び去ったものは よみがえらねばならない”

 

“震えおののくのをやめよ”

 

“生きるため 汝自身を用意せよ”

 

“おお 苦しみよ 汝は全てに滲み通る”

 

“おお 死よ 全ての征服者であった汝から 今こそ私は逃れ出る”

 

“祝えよ 今こそ汝が征服される時なのだ”

 

“Atziluth——

“壷中聖櫃——不死創造する生贄祭壇”

 Heilige Arche——Goldene Eihwaz Swastika

 

.....メルクリウスの「あてぃ・るぅ・と」がはっ倒してやりたくなるほどウザい。

っていうか詠唱の一番おいしいところかっさらってくんじゃねえよ(笑)。

 

 

ChapterXⅢ Dies irae「Dies irae ~Amantes amentes~」ChapterXⅢ 感想Ⅰ - ゆらりゆらりとゆらゆらと

 

 

出典元:www.light.gr.jp