「Dies irae ~Amantes amentes~」ChapterⅪ 感想
“だから、逃げないで見てほしい”
蓮&螢の決意表明の章。
蓮がこうまで好意をストレートに伝えないのは螢だけだという唯一性を、螢だけが分かってないってのがね……ムフフ。
在りし日の夢をみる螢。
ロリ螢の手をつないでくれているのは戒とベアトリス。
黒円卓なんてものがなければこの日常が崩れることもなかったろうにと思う反面、黒円卓がいなければそもそも出会っていなかったという無常。
ベ「私が何とかしてあげる。カイン、あなたは......」
戒「その名で呼ばないでくれよ、ベアトリス。僕はまだ——」
ほんとだよ。なんでその名で呼んだんだよ。
名前に込められた意味がキツすぎて、見てて辛い。
夢から覚めた螢は、エリーに学園でのあらましを説明。語られる前話の続き。
赤と黒の同意を得て、白いワンコを強制退場させたトリファ神父。あらためて大胆な行動だな。赤は飼い犬を復帰させそのまま白に据えたいためOKをだし、ガチホモ黒は蓮がシュライバーに殺されるの防ぐためにGOサインだした感じか。
シュライバーまじで同僚から愛されてなさすぎだな(笑)。
そんなここまで好調なトリファ。香純は彼の手中。
蓮は不退転の決意をし、香純を取り返すことを宣言。
ト「いやあ、素晴らしい。この世にはあなたのような人がいるのですねえ。さすが副首領閣下、私などとは器が違う」
「みんな救うなど出来ませんよ。私はその選択に負けましたが、あなたは勝てるか。はてさて、ははははははははは——」
そんな神父の壊れ具合を見て、主人公が全爪牙の気持ちを代弁。
蓮「あいつはもう駄目だ」
とまあ、そんなこんなで状況は依然最悪。
しかしエリーに悲観の色はナシ。
螢がこちらの陣営に加わったことを素直によろこぶ。陰気な空気を緩和してくれるエリーの存在は大きいなんてもんじゃないな( ;∀;)。
玲愛先輩お手製スタミナお粥(お察し)を振る舞われるという謎のイベントを終え、エリーからあらためて螢はどうするのか・どうしたいのか問われる。
螢「私は、知らないことが多いから」
「ちゃんと自分の頭で考えて、動きたいの。何が本当で、何が嘘で、そこから私はどうしたいのか」
おぉ~~。まさか香純と似たようなことを言うとは。脳死プレイをやめ、神父の傀儡から脱却できたことが実に嬉しい。
黄金錬成は否定する、しかし戒とベアトリスと再会したい気持ちは変わらず。引き続き復活方法を模索するつもりだと、胸の内を素直に明かす。
エゴイズム上等、エリーも応援。
さらに話は、櫻井一族と偽槍について。
内容は香純ルートとほぼいっしょ。だが、あちらよりいくらか螢の気持ちは和らいでるか。
そんな2人のやりとりを、別室から聴いていた玲愛先輩。
蓮と話をしろと、どこかへ出てしまった蓮を探しにいくよう勧める。ついに先輩も2人の仲を認めてくれたってことか"(-""-)"。
その後いつも通りさんざん電波とばしたあと、
玲『ねえ櫻井さん。神父様は、その......』
『あの人は、生きてる限り駄目だと思う。救ってあげて。よかったら......』
悲痛さを感じさせる玲愛の声。
玲愛だけでなく、螢にとっても父親同然なトリファ。総ての真実を知るうえで避けては通れない相手だと、螢も覚悟を決める。
そのころ蓮は、街の被害状況をみて自分に発破をかけていた。
首切り殺人から始まり、遊園地炎上、タワーでの無差別殺人、国道での大交通事故。......あらためてとんでもないことになってるな諏訪原市。日本史の教科書に載るんじゃないか?
残るスワスチカは2つ。
“全部一人で片付けようとする”そんな悪い癖をここでもみせる主人公。
が、いざ意気込んだところで、着信。
螢『そんなに私を怒らせるのが楽しい?』
(あっ、これ絶対いい雰囲気になるやつだ...。)
そう思いブログ主、すぐに居住まいを直しました。
もう一度お互いの考え方を話し合う。
“死んでしまったらおしまいだから、死なせない”という蓮。
“死んでしまっても、そこで終わらせたくない”という螢。
どちらもエゴで、だからこそ貫き通したいと願う。
――いつの間にか蓮の後ろに。
夕日沈む中、2人は背中合わせで語らう。
はああぁぁ~エモい。今どきの言葉使わせてもらうけどエモいよこれ。
「Also sprach Zarathustra」じゃ用意されてあったのに実装されなかったらしいこのCG。狂ってるな。
蓮はカインが持つ禍々しい凶念を肌で感じている。
ゆえに、その憎悪の原因は神父にあると睨む。
真相はわからないものの危険であることに変わりないため、蓮は一番最初にカインを排除する旨を螢に伝える。
すると螢ちゃん、覚悟を決めた顔でとんでもないことを口にする。
螢「あなたが彼と戦う間に、私は残り全員を斃す。どっちが早いか、恨みっこなしにしましょうよ」
さすがにフェアじゃない(当たり前だ)ので、蓮から再提示。
条件は一対一。蓮はカインを、螢はトリファを。
......これもフェアじゃないけどな!!
螢「ねえ、これは関係ないんだけど」
「藤井君、綾瀬さんが好き?」
「私のことは、やっぱり嫌い?」
ここでそれ聞くうぅぅぅ?聞いちゃうそれえぇぇぇ?バカが、聞くまでもないだろうにそんなん。わかってないのおまえだけだぞアホタルがっ!
螢「あなたどうして、私のときだけ黙るのよ」
「私にだけ愛想がないのは、やっぱり嫌いだからって、そういうことなの?」
ああ駄目だニヤニヤしちゃう。アラサーのキモいおっさんがニヤニヤしちゃってんぞオイ!どうしてくれんだコレ。
そして昭和のメロドラよろしく、せーので本音を言おうと。
蓮「俺は——」 螢「私は——」
「櫻井螢が——」 「藤井蓮が——」
螢「なんで何も言わないのよ」
蓮「おまえも言ってねえだろうが」
......なんかだんだん腹たってきたわ。いつまでイチャイチャしてんだコイツら。
バカが、ばーかばーか。はやく神父にイジメられてしまえ(憤怒)。
螢「条件、一つ追加する。私が勝ったら、絶対さっきの続き、言わせるからね。負けないから」
螢は顔を赤くし、蓮は笑う。
螢が失われていた青春を取り戻せた瞬間がここに。
一方、治療を受け昏睡状態にある司狼。彼に呼びかけるは香純の声。まさかの霊体状態で登場。ただ捕まりっぱなしで終わらない、さすがは太陽。
そんな太陽の頑張りに応えるべく、司狼も戦線復帰。
さあさあ盛り上がって参りました。
香「頑張ろうね。絶対、絶対——」
司「おお、今回はハッピーエンドに付き合ってやる」
なんて頼もしい。司狼が言うとどこか安心感がある。
教会、エレオノーレとマキナの気配が消えたことを訝しむトリファ。しかし両者がたとえどう動こうと、自身の狂気(せいぎ)を貫くという姿勢は揺るがず。
こんな恐ろしい相手が、今回中ボスにすぎないってのが信じられないぜ。
黄金の恩恵をかすめ取らんと、背信の胸中を隠す気ゼロ。カインを引き連れ、決戦を待つ。
最後のインターバル回だった第11章。
ツンデレカップルのやりとりを、まあたっぷりと堪能させていただきましたよ、ええ。爆発すればいいのに。
しかし待ち構えている黒円卓の残存戦力を考えると、肝が冷えるなんてレベルじゃないな...。
ChapterⅫ Fortes fortuna juvat→「Dies irae ~Amantes amentes~」ChapterⅫ 感想 - ゆらりゆらりとゆらゆらと