「神咒神威神楽 曙之光」序文 感想
“夜行様曰く、天狗道。これはそうした世を生きたわたくしどもの物語”
story:人里離れた地でひっそりと暮らす妙齢の女性、凶月咲耶。都に住む知人へ手紙をしたためる。内容はかつて自身達の身に起こった、たった一つの真実——。
神咒神威神楽のプロローグ。
こうして改めてプレイしてみると懐かしい。
縦書きの文章に、横文字をできる限り排除したフォーマット。
その徹底ぶりはオプション画面にも。
さすがにこの辺りは苦しすぎてちょっと笑った。
正田卿たちの苦労が見え隠れしてるのも、神咒のいいところ。
さて、雪の降る空を背景に咲耶の手紙でプロローグスタート。
しんしんとした風景に咲耶のどこか達観したような声。それにBGMの「神心清明」がもの悲しさを演出していて、いきなり没入感が半端ない。
手紙の内容は先日家に訪れたとある知人へむけた、お礼の文。
その知人が何者なのかも、最後の最後でしっかり分かるという憎い演出。
そんな“知人”は、咲耶たちにまつわる汚名やひどいレッテルを晴らそうと、本を出したりなんやりと奮闘してる模様。
この段階でユーザー的には、「この手紙は東征後に書かれたものであり咲耶は生き残ったのだ」ということが察せられる。何気に重要な情報である。
咲耶の言葉から今の世は平穏そのもので、それ以前は悲惨であったことが窺える。
それは単に“戦時中であった”という意味に留まらず。
そもそも世界が狂っていた。
“たとえば輪廻、たとえば修羅道、そして悲想天、八大地獄......人の行き着く先、魂の結末。どれもあなたからすれば死後という概念に当て嵌まる一例として、真偽はともかく常識の範疇であるはずです”
“ですがわたくしどもが生きたとき、それらは根こそぎ何処にも存在しませんでした”
曰く“法(神)がいない世”。
生を受けたすべての生き物が、自分が絶対であると信じて疑わなかった歪な世界。
旅路を終えた仲間たちは、それぞれが“神”という存在に対して答えを出していた。
夜行は“神など不要”
竜胆は真逆“人には神が必要”
ちなみに紫織&宗次郎の殺し愛カップルは「適当な奴が神になれば?」という彼ららしいノリ。
手紙の挨拶も佳境。
咲耶は手紙の相手へ昔日の冒険譚を語ることに。
惚気話でもあり、悲劇でもあり、輝かしい刹那の物語を——。
そしてOPへ。
曲は「此之命刻刹那」。
イントロから畳みかけるようなアップテンポで初めて聴いたときは正直違和感がすごかったが、こうしてあらためて聴いてみると......なるほど、この曲はこの曲でかなりカッコいいじゃないかと思えてくる。(正田崇wikiの「見所」此之命刻刹那 - 正田崇作品 @ ウィキ【7/14更新】 - アットウィキ編集した人天才じゃないか笑笑)。
ただなぁ......。
コンシューマ前のOP「我魂為君」が神曲すぎてな。
劇中でもあれが流れるたびに身体がビクンビクンと反応してしまうあの熱さ、“血沸き肉躍る”を肌で感じることができる幸せよ。
曲がやべえのは与猶啓至神だから今更言うまでもないが、歌詞もいい!(OP曲両方とも)
本編の内容を踏襲してるのは明らか。
作詞したのはHappy light cafeでおなじみのオリヒメヨゾラさんか......御見それしましたm(__)m。
......というかプロローグから面白さ爆発しすぎぃぃぃ!
極月・秀真→「神咒神威神楽 曙之光」極月・秀真 感想 - ゆらりゆらりとゆらゆらと