『相州戦神館學園 八命陣』プロローグ 感想
“強い男の人が好きだなんて、何があっても言ってはいけなかったのだ”
神咒神威神楽cs版発売後に発表された、正田卿の新作。
特徴としては「神座シリーズに属していない、独立した作品」という点。
パラロス~神咒まで、後付けとはいえ壮大な世界観と設定を有していた神座シリーズから離れ、ブログ主としては期待値と不安が半々な状態でした......。
PV1を観るまではな!!
なにこれ神ゲー?
購入するのに一片の迷いなくポチリ。相変わらず予告でユーザーを釣り上げるのがうまいぜ正田ぁ (^q^)。
そんな気持ちだった発売当時を思い出しながら、戦神館を再プレイ。
Diesや神咒同様発売がずいぶん前なので、ネタバレありで書かせていただきます。
どうぞよろしくお願いします。
少女の独白......それは理想の男性像について。
世の女性たちが望むそれは“強い人”。もちろん反対派もいるだろうが、大多数は少女の言う通りなはず。
つまりその価値観はごく自然なものなのだが......少女の過ちは、それをある人物に話してしまったこと。
“強さにかける男の人の想いは狂気だ”
言われた彼は強くなろうと変わっていく。それも良くない方向に。
そのことをずっと後悔して——少女、世良水希は目を覚ます。
そこは崩壊寸前の甲板。
BGM「其の名べんぼう 地獄なり」の絶望感がやばすぎる。与猶啓至氏はいつだって最初からクライマックス。
ボロボロの身体、一面火の海の様相に、敗北したことを自覚。
悲嘆にくれるが、一方で別の感情ものぞかせるオープニングから水希に関して伏線はってますね。
戦場に突如響く暗い歌声。
奏でるオラショのなんと禍々しいことか。
“血と精液と糞尿が、憎悪と怨嗟と苦痛によって混ぜ合わされた地獄の歓喜”
“ここに美しく演出される絶望を前にして、欲情を隠せない畜生が垂れ流す腐臭にまみれた涎だった”
地の文の状況説明が凄まじすぎる。正田節があまりに利きすぎていて、もうよくわからん!!(;´д`)
水希(とブログ主)の心が折れそうになると、絶望のBGMが止む。
清廉な楽曲とともに、救いのヒーローが現れる!!!
四「立て、世良ァッ!諦めるな、まだ終わってない!」
主人公奮戦。
ここで、戦艦の主砲が曲がるという異常現象と、「邯鄲」「夢の理」というキーワードが出現。戦場が特別なフィールドであるということがユーザー側に伝わってくる。
そしてナルトよろしく主人公が印を結ぶと......発射された砲弾を弾き、さらには戦艦の上部を粉砕するというトンデモ展開!
怒涛の流れにブログ主が唖然としてまう中、主人公と相対する人物の影も登場。
めっちゃ悪そうな奴ですね(棒)。
趨勢を見守る水希。
しかしそこに希望はなく、主人公の敗亡の未来を予期してしまう。
四「嗤うかよ、俺の邯鄲(ユメ)が不純だと?」
「あるべき型に嵌っていない。おまえはそう言うのかよ」
vsラスボスが盛り上がる中、水希の下へついに姿を現すオラショを奏でる暗黒坊主。
おっかねえ......((((;゚Д゚))))。
声に盛大に編集が入っていて、さらに不安を煽ってくる。このキャラを生んだだけでも戦神館の功績はでかい。
「べんぼう」こと神野明影。倒れ伏す水希を嘲弄。
神「僕は君を愛している」
「なあ、今の僕は強いだろう?愛してくれよ」
仲間の亡骸を嘲笑い挑発を繰り返す神野へ、水希は刃を振り上げる——。
バッドエンドまっしぐらの中、OPへ。
歌っていらっしゃるのはマリィ役でおなじみ榊原ゆいさん。いったいどこからこんなワイルドな声が出てらっしゃるの( ゚Д゚)。
......しかしこれほど主人公の影が薄いOPがかつてあっただろうか。敵たちのヴィジュアルと演出が強すぎてラストカット以外ほぼ空気だったぞ......。
ってなわけで、プロローグはここまで。
誰よりも存在感が目立っていた神野明影。作者曰く
メルクリウスは脚本家だったので表に出張らず裏で操る感じだったけど、神野は演出家なんでがんがん絡んで引っ掻き回しにくる感じ。歴代のルネ山キャラ的な性質を持ってる水銀と思えばいいかな。あと、煽り技能が波旬より上かも。最低だな。
— 正田崇 (@masada_takashi) 2013年7月18日
最低だな。
第一話・明晰夢→『相州戦神館學園 八命陣』第一話 感想 - ゆらりゆらりとゆらゆらと