ゆらりゆらりとゆらゆらと

あたまの悪い男が、起こったことを忘れないためのボケ防止日記

『相州戦神館學園 万仙陣』感想ⅩⅧ

“これが私の夢(マコト)だ、顕象しろ黄錦龍ッ!” 

“今こそおまえは、第四の盧生として復活する——回れ、万仙陣!” 

 

 

ついにラスボスが参入!

謎や伏線もだんだん明かされていき、展開が怒涛の一途。

 

 

 

語られる、第四盧生の生い立ち。

物心ついたころからアヘン窟の住人だった彼。周りの人たちみんなアヘンで頭がお花畑。

“母はたまに彼を間違え、うち捨てられた人形なり死体なりを優しい笑みで愛玩している”

“向かいの男はいつも女へ愛を語り、蛆と蛭のたかった腐肉へ猛然と股ぐらを突っ込みながら絶頂している”

“隣の老婆は毎日欠かさず、神仙の桃と名付けた馬糞を飽きもせず独り占めしながら味わっている”

まさに天国という名のディストピア。中の人がサタナイルに抜擢されたのも、なんか納得。

先天的なのか後天的なのか、黄は環境に身体が適応しており酔い状態が素面。副作用による各種中毒が起こらない稀有な存在に。

そんな桃源郷生活を謳歌していたある日、突如大火災が発生。

全焼の中唯一生き残った黄は、アヘン窟の元締めたる青幇の首魁・黄金栄に拾われる。

そっから先の生活は、曰く地獄。常に他者を意識し、言葉や暴力で傷つけあう世界を見て激しく落胆。

やがて青幇内で着々と力をつけていった黄は、養父の黄金栄含め上海全域をアヘンで堕とす∑(゚Д゚)。

「これでみんな幸せやね!はぁぁ、極楽極楽(゚∀。)y─┛」と満足。やがて鴻鈞道人と呼ばれ、中華にその名を轟かすことに。

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そんな黄錦龍の歴史を夢で見るノッブ&南天。彼女の部屋で絶賛行為に浸っているわけだが、こんなもん見せられて集中できるわけねえ!

ノッブの心情をよそに、気持ちよくベッドで果てる南天。......そしてそれは、同時におままごとの終幕。胸に秘めていた本心を、ついに露わに!

南「おまえみたいなのが盧生なわけないだろ、バーーーーカ!普通に考えてみろってのマジでぇ!」

 「本当に、本当に、本当に、あんたは馬鹿ね。間抜けね。阿呆ね屑ね——」

 「私、あんたみたいなの大っ嫌いよ、気持ち悪い。ずっと我慢して傍にいてやっただけなのにさ、どうしてそこまで勘違いするかなぁ」

 「死ねよマジ。死ね。死ね。死ね。死ね——さあ早く、腹でも切っておっ死ねよおォ!昔のあの時みたいによォ!」

その目つきはもはや完全にゴミを見る目。これまでの甘い言葉はすべて嘘。罵声の内容に容赦がなさすぎてキツい。

本性を晒した彼女は、そのままノッブを絞め殺す。何か言わんとするノッブを、歯牙にもかけない。

すべては目的成就のため。

 

 

——そうして鎌倉市にとんでもない逆さ磔がどーん!

最上級のタタリ、八等廃神・玻璃爛宮ご降臨。セージを依り代とし、ノッブを生贄にささげたことでフィールドに召喚された。

さらにフィールド魔法として、巨大な崑崙も同時に出現。

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最奥には、主である盧生・黄錦龍が堂々座する。

そこから漏れ出す煙に触れた人々は......

さらに玻璃爛宮の影響で、死病が次々と蔓延。人々は至福の夢に溺れながら病気で死んでいく。まじで凶悪なコンボである。

影響は瞬く間に鎌倉を呑み、日本どころか海を渡って海外まで伝播。スピード感といい規模といい、黄の力がいかにヤバいかってのがよくわかる((((;゚Д゚))))。

しかも輪をかけて恐ろしいのが黄錦龍に対して攻撃は意味を成さないという点。常に自己の世界に沈んでいるため、どんな暴力や口撃も上滑りしてしまう。甘粕であろうと攻略不可と、地の文でお墨付きもらってるため、こりゃもう(ヾノ・∀・`)ムリムリ。

 

黄錦龍が完全復活を果たしたことで、南天も悲願であった病の克服をここに達成。夢を回すことなく健常になっていく身体に歓喜

南「空気が、美味しい」

 「身体が軽い——」

 「素晴らしい!素晴らしい!ははっ、これが、死病(ぜつぼう)の消える感触というもの——」

ここに、堂々の勝利宣言。

宿願を果たし哄笑とともに流れるのは、涙。彼女はこれをカタルシスによるものだと嘯くが......。

 

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