“殺してやる......許さんぞ、レーベンシュタイン、柊四四八ァ!”
“俺は必ず、貴様らの前に再び立つ......!待っていろ、待っていろよ。地獄で後悔するがいい!”
序盤でミイラとして出て以降ずっと出番を奪われていた二代目逆十字が、やっと登場。
設定上仕方ないのかもしれないけど、キャラデザの手抜き具合はちょっとね......。
ギチギチギチギチと己の身体を蝕む病に毒づいているのは、いつも通り柊聖十郎......ではなく息子・緋衣征志郎。
その体質も思想も見た目もすべてセージのコンパチ生き写し。
なので、自分の思い通りにならない世界全てが疎ましい。
そんな彼がどんな行動を起こしたかというと、それも親父といっしょ。邯鄲法を構築。最終目標はやはり盧生の資格の略奪。
征志郎が見出した候補者は、クリームヒルト・レーベンシュタイン。彼女を邯鄲周回させ、自身も眷属として同伴。
そして、運命の第八層。
クリームヒルトは、征志郎から眷属の資格を剥奪。
これは慈悲、死神が綴る最後通牒。
ク「おまえたち逆十字は、何がどうなろうと盧生にはなれない」
「アマカスがそうだったように、ヨシヤがそうだったように」
「そして私も、また然りだ。盧生とは、他者を見下さない」
悪感情を抱いた相手へ真価を発揮する逆さ磔。しかし人類の代表者たる盧生は己を含めたすべてを平等に見るため、彼ら相手に協力強制の要件は決して満たせない。
スタートから詰んでいる逆十字の運命。眷属を外したのは、クリームヒルトなりの優しさ。「このまま生きてても苦しいだけだから、さっさと死にな(^O^)」と。
が、これも逆十字の性!天井知らずのプライドが、このまま死ぬことを受け入れられない。それでも必ず盧生へ至ると語気を荒げる。
そんな哀れな男へ、第三盧生はあろうことか死体蹴り!
ク「盧生なんて大したもんじゃないのにそんな拘って......おまえ自分に自信ないの?自分のこと王様だと思ってるくせに?盧生になれなきゃ意味ないって?アホやんwww草www」
ク「救われてくれ、友よ。これが私にとって、きっと最後の......」
そうして現在、絶賛今わの際な征志郎。
初代には女神が看取りに来たものの、二代目にはそうした存在もおらず。
それもあってなのか、驚異の生き汚さをみせた彼は、次の盧生候補者を探す。
限られた時間の中で見つけたのは、アヘン窟の仙王。
征志郎の罵詈雑言もどこ吹く風。「なんかはしゃいでっけど、一本どうよ?これでおまえも羽化登仙(゚∀。)y─┛」。
いろいろオワッてるわけだが、征志郎が放った「柊四四八」というワードに反応を示し——。
そんな死神と曾祖父のやりとりを夢で見て、南天は冷笑。クリームヒルトの言うことの方がもっともだと、身内だろうが容赦ナシ。
そんな絶好調の彼女の隣にいるノッブはというと、ここのところずっと絶不調。あきらかに彼女の影響を受けており、自覚しつつも離れようとはしない。南天がやがて掴むであろう勝利——そのときにこそ己の役割がくることを予期して。
ある種万仙陣の元凶ともいえる、セージの2Pカラーこと緋衣征志郎にようやくフォーカスがあたった今話。
父親同様盧生からコケにされる様は、もはや様式美。
back to the trust→『相州戦神館學園 万仙陣』感想ⅩⅦ - ゆらりゆらりとゆらゆらと