ゆらりゆらりとゆらゆらと

あたまの悪い男が、起こったことを忘れないためのボケ防止日記

『相州戦神館學園 八命陣』鈴子ルート第十話 感想・壱

“では——前夜祭だ、お膳立てといこう” 

“さあ、お前の描く未来(ユメ)を見せろ” 

 

鈴子ルート最終章。

メインヒロインの悩みがわずか数行で解決してしまい、いよいよ鈴子の価値が......。

 

 

 

幕開けは栄光の葬儀からスタート......。 

何も知らない親御さんの気持ちを考えると報われねえ......。 

 

前話での死闘を終え、一同は邯鄲に入ることが適わなくなった。 

他ルート同様、ここで四四八たちの旅路は打ち止め......かと思いきや、肝心の四四八に辞める気はサラサラなし。栄光という大事な友を失ったこのルートは、これまでの話とは状況も心情も違う。 

マンネリ化してた展開が変わる気配プンプンでわくわくしますよええ(^O^)。 

 

 

さて、栄光の件で落ち込んでいる四四八の下へ、鈴子が励ましに来訪。誘い方が彼女らしくてなんかホッとする。 

そのまま2人で海辺をランニング。 

ヒロインがしていい顔じゃなかった。 

 

 

いつも通りのやりとりをしていく内に、四四八のメンタルは回復。 

鈴子が何やら抱え込んでいそうなことを察し、役割交換。 

鈴子が持ち出した話題は“人の死”。 四四八がまず感じたことは、

四「それは無論、悲しいことだろう。相手が親しいかどうか以前に、人の死とは世界の一部が欠損するのと変わらない」 

人とのコミュニケーションは人生で必要不可欠。それがなくなるということは、心に大きな空洞ができるのと変わらないと主張。 

そんな真っ当な意見を聞いた上で、鈴子はついに殺人に対して無感症なことを明かす。 

より具体的にいうと「人殺しに伴う嫌悪感を一切抱かない」というもの。グロ耐性があるというより、グロいという感情がわからない、といった具合。 

栄光とはまるで真逆。ヒーローよりも殺人鬼としての適性がある......そんな苦悩をずっと抱え込んできた。 

まるで懺悔するように零した鈴子。だが四四八は、目を逸らさずに向かいあってきた鈴子の姿勢に敬意を表する。 

生まれ持った性。それ自体は仕方なく、大事なことはそれを律することができる強い心。 

ゆえに、四四八が示した指針は「同じ悩みを抱えた人たちを導く」こと。

鈴「規範を持って、真っ当な価値観のまま最後まで生きられるように」

 「そういう社会(みらい)を目指せばいいと、あんたは言いたいのね?」

四「ああ。仁義八行に倣うなら、礼の心

 

指標を得たことで、いつもの調子を取り戻していくメインヒロイン。舐めくさった顔芸も披露できるほど余裕を持ち始め、主人公もユーザーもイラッ(^_^メ)。

舐められたままで終われない、漢・四四八お返しの強烈な一発を

 

 

......こいつ、チョロすぎる!

 

そのまま湘南の海で濡れ場!殺人云々より、こっちの価値観の方がよほど問題である(; ・`д・´)。

 

ピロートーク。半端な形で終わってしまった邯鄲での戦争。このまま終わらせてはいけないと、2人とも決意を新たに。

すると、まるで誘われているように意識が遠のいていく——。

 

 

 

で、その夢界。

戦艦伊吹内にて、キーラちゃん魔改造完了!

甘粕への憎しみは相当なのだが、完全に眷属と成り下がってしまったため、抵抗の余地なし。

神野がこれからの展開を、これ以上ない例えで説明!

神「龍の次は三頭獣(けるべろす)。怪獣大決戦ですね、分かります」

 

甘粕は改造したキーラちゃんを鈴子にぶつける予定。あくまで鈴子のためを思って......と本気で思っているのが甘粕のヤバいところ。人の成長を誰よりも楽しみにしている。

——そうしてラスボス本格始動。

終わったはずの物語をムリヤリ続行させようと、遠大なクリエイトとキャンセルを用いて役者たちを招きいれる。

引っ張られる四四八&鈴子。

盧生同士がようやく邂逅。

 

四「貴様は、誰だ」

甘「大日本帝国特高警察、憲兵大尉——甘粕正彦

 「廃神(タタリ)を世に放つ者、神野と空亡の主だよ」

 

 

 

 

一方、別の視点。なんと鳴滝!彼にも招待状が送られていた。

招いたのはこの人

 

神「やあ」

 

友達かっ!!

 

鳴滝、静かに破段を顕象。難敵かつ読めない相手なので、早々にケリを着けようと意気込む。

......が、そこは流石じゅすへる、鳴滝が抱える心残りをサクッと指摘。

それは百合香と幽雫について

会話のペースは完全に神野のものに。

人の心をよく知る神野大先生による、辰宮百合香の熱いレビュー。

・自覚のないコミュ障

・人を見る目が皆無。なのに審査はやたら厳しい

・なんでも与えられてきた環境のせいで、最初から好意的に接してくる人間には懐疑的。ってかNG

神「まず嫌ってほしくて、対等の人間と信じさせてくれた上で、自分を愛して欲しがっている。頬をぶたれた後で優しくされたい、ヤクザの便所(カキタレ)みたいにね」

最低の例えなのだが、鳴滝も同意してしまうほど芯を食った百合香評。さらにその歪んだ価値観のせいで、本来の目的そっちのけで神祇省を裏切ったのだから、とんでもない地雷女である((((;゚Д゚))))。

 

神野は続ける。

神「そして、そうなってくるとかわいそうなのは幽雫くんさ。彼は心底、辰宮百合香に惚れている」

 「主へ届かぬ我が恋情よ、報われぬ愛に今日も私は一人寂しくマス搔きます!」

 「憐れで卑しいマゾの雄豚......分かる、分かるよその気持ち。癖になりそうなんだろう?僕もそうだ、愛しの君はちっともこちらに振り向こうとはしてくれない。愛の奴隷はつらいねえッ!」

 

 

どいつもこいつもどうしようもないと、嘆息してしまう鳴滝。

悪魔の笑みはなおも止まらず——鳴滝が自覚していない本心を読み取りつつ、彼を辰宮邸へご招待。

そして、いざ入ってみた邸宅内は、変わらず匂いに毒されている!_:(´ཀ`」 ∠):

まったく変化がないことに、鳴滝の落胆は止まらない。

そのまま廊下を進んでいくと、流れてくる映像。内容は百合香と幽雫の出会い。

辰宮家に配属されたばかりの幽雫はまるで生霊。戦真館で行われた邯鄲プレリリースを死に物狂いで生き残ったものの、同輩たちを皆殺しにした傷は浅くない。

主犯格たる物部公泉もあの場で死去しているため、復讐相手すらいない......幽雫くんの生きる糧がなさすぎて(´Д⊂ヽ。 

そんな中で巡ってきた辰宮の執事業、主はまだ幼い少女。亡くなった同胞たちに報いるべく、半ば義務的に守ることを誓う。 

一方主の百合香は、そんな覚悟と悲嘆を抱えている家令を蔑んでいた。 

そもそもの元凶である辰宮家へ、叛旗を翻すどころか忠誠を誓う様を見て心底ガッカリ。

 

時間は進行。 

しばらく勤めている内に、幽雫くんもお嬢様の本質を見抜く。 

己を取り巻く諸々に絶望している少女を見て「せめて自分だけは彼女を応援していこう(>_<)」と。まるで姫を持て囃すオタサー男子だ。 

そんな健気な執事に対し、お嬢様の心境は変化なし! 

 

さらに時は進み、幽雫のお嬢様に対する気持ちは忠誠から恋慕へ。 

お嬢様の心境に変化はなし!! 

そんな自分勝手で女々しい両者。2人が“確固たる己”を持っている鳴滝を意識するのは当然よね。 

 

 

以上の背景を知り、ますます頭を抱えてしまう鳴滝。 

ついに百合香の部屋へ到達。主へ刃を向けていた幽雫へ、剛腕を振るっていく!! 

 

 

続き→『相州戦神館學園 八命陣』鈴子ルート第十話 感想・弐 - ゆらりゆらりとゆらゆらと

 

 

出典元:www.light.gr.jp