『相州戦神館學園 八命陣』歩美ルート第七話 感想
“わたしにとっての現実。それは、スコープで見る光景にどこか似ている”
歩美ルートスタート。
幼い見た目とは裏腹にいろいろ考えていることが多く、どこぞのちんちくりんとはエラい違いだ。
歩美のモノローグ。
あらゆる事象を俯瞰で見る——そんな生き方をしてきた歩美。
客観視がデフォなため、自分にまつわるあれやこれもどこか他人事のように感じて生きてきた。
それは“夢界”というとびっきりの非日常でも変わらなかった。それゆえ幽雫の試験や、四層の試練でも、歩美は即座に事態に対応することができた。
今まで、そんな在り方を気にしてこなかったのだが......。
四四八は鎌倉の病室で目が覚める。
傍にはハナちゃん先生。修学旅行からすでに1週間経過しており、四四八たちはずっと昏睡状態だったとのこと。
そのことを踏まえ、あらためて五層での戦闘を振り返る。
あの場に集った夢界の主勢力。敵対していたと思われてた各勢力が、実は何かしらの意図でつながっていたことを悟り、愕然。
とりわけ味方と思っていた辰宮までもそうだったのだから、四四八のショックは計り知れない。
するとそこに、心配して駆けつけてくれた剛蔵が。サラッと「息子同然」と言ってくれるのだからさすがだぜ(*‘∀‘)。
四四八が目覚めたタイミングで、他の仲間たちも意識を取り戻す。
剛蔵のホッとした顔を見たことで、栄光が改めて決意を口に。
栄「頑張ろうぜ。ほらあれだ、四四八が前に言ってたろ」
「この朝に帰ろう。いや、帰り続けよう。これからもずっと、一人だって欠けることなく」
しかし......唯一、歩美だけがいまだ起きてこない。
眠りこける彼女の姿に、心配が募る。
その歩美、意識はいまだ夢界の中。歩美の目線で語られる、五層の続き。
キーラが完全敗北し、残った鋼牙兵たちは空亡へ特攻。
地獄の様相の中、四四八を吸血した狩摩が動く!
力の増幅が目に見えてわかり、残る勢力を無理やり自身の法下へ組み込む。すると戦場にすぐに変化が。
まず、これまで無差別だった空亡の攻撃が、突如として百合香へ一点集中!
こうなるとかわいそうなのは幽雫くん。作中最強の暴威を一手に引き受けることになり、そらもう悲惨。
神野とセージは鬼面宗と対峙。
狩摩の術により大幅なデバフがかかった2人は、鬼面衆にやられたい放題。
といった具合で圧倒的な力をみせつけた神祇省。盤面は完全に狩摩の独壇場。
各勢力は忌々しげに退散。
一部始終を、瀕死の身体で見届けた歩美。
胸に去来するのは......ただただ虚無。すべてを主観的に捉えられない彼女、危機感も使命感も湧き上がってこない。
狩摩はそのことをズバリ指摘。
狩「いつまでも生きとる実感がないまま言うんも、味気ないもんじゃろう?」
「薄布越しに世界を見よるようじゃ、ええ女にゃなれやせんで。相手と顔突き合わせんでなにが楽しい言うんな。そがァなんは無意味よ。さっさとやめたほうがええ」
見透かし、嘲弄する盲打ち。
自分の世界を壊されていく——そう感じた歩美は迎撃を開始!
恐慌状態からスイッチが入ったためか、意図せず破段を習得!発現した能力は「弾丸のテレポート」。
しかし格上たる狩摩には通じず。
片手間で払い落され、最後まで笑いながら舞台を後に。
残された歩美の心境はうかがい知れない——。
ってな感じで、二面性......とは言わないまでも、まあまあな闇を抱えてそうなことが判明した歩美さん。
ルートボスがかなりのひねくれ者なため、先行きは大変......。
第8話→『相州戦神館學園 八命陣』歩美ルート第八話 感想 - ゆらりゆらりとゆらゆらと