ゆらりゆらりとゆらゆらと

あたまの悪い男が、起こったことを忘れないためのボケ防止日記

「神咒神威神楽 曙之光」文月・穢土諏訪原 感想・下

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“そして瞬間——この諏訪原で鬼の祭りが始まった”

 

 

 

仕事が忙しすぎてかなり放置してしまいました......。

諏訪原の章後半は、お待ちかね宿儺のターン。

こいつは味方でいたことの方が違和感あるくらい敵役がしっくりくるな。

 

 

 

歌が聴こえてきた場所は、おなじみの学舎。

見せられる最後の幻は、黄昏の女神と刹那の逢瀬。

これだけでもう胸がいっぱい......。

 

屋上へ着いたところで、ようやくこの芝居じみた演出をしてきた本人が登場。

 

校舎外では遅れて駆けつけた冷泉様と紅虫様。

何やら異様な雰囲気がでてきた諏訪原で、ビビり散らすシュピ虫公。

反対に落ち着きはらっている冷泉様をみてしまうと、「格というものは存在する」というどこぞの蛇の言葉を思い出す(笑)。

そんな冷泉公はエリーの正体もすでにお気づき。

エ「なんだ。あんた、気づいてたんだ」

冷「さて。何をかな。女子の遊びに付き合うのは、男児の嗜みであると我は心得ているつもりだが

 

カッコよさが留まることを知らない!!

 

このままじゃマズい!と思ったか、急にイキり始めるシュピ虫さん......だったが、14歳神からの「おまえはもう要らんぞ」通告が。

エリーの無慈悲な一撃によりあえなくアボン。断末魔が懐かしくて、笑うシーンじゃないのに笑っちゃう。アウフヴィーダーゼン・シュピーネ。

 

雑魚を一掃し、その魔の手は冷泉様に......とはならず。

エリーは“見逃す”判断を。

エ「きっと、次の覇道を試す試金石になるだろうしね。あれの加護を受けたあんたぐらい、なんとかできなきゃ意味がないもの」

さすが女版司狼。はやくも見据えている先が違う。

 

 

屋上では早々に「詰んだ」宣言の夜行。

次いで他の面々も自分達に起こっている異変——“歪みが出せない”という事態に気付く。

「やばくね?」と焦る中、因縁の男が一歩前に。

刑「——おまえら、今すぐそこを退け」

 「あれは、俺の獲物だ。ずっと前からそう決まっている」

 「さっさと来いよ、この糞餓鬼」

 「今度は絶対に俺はてめえを取り逃がさねえ」

 

キタキタキタキタ━━━(゚∀゚)(゚∀゚)

この展開、胸が躍らない方がどうかしてる!!

そして続く展開、というか詠唱に、ブログ主のメンタルは完全に天に昇ることに。

 

アセトアミノフェン アルガトロバン アレビアチン エビリファイ クラビット クラリシッド グルコバイ

ザイロリック ジェイゾロフト セフゾン テオドール テガフール テグレトール

デパス デパケン トレドミン ニューロタン ノルバスク

レンドルミン リピトール リウマトレック エリテマトーデス”

“ファルマナント ヘパタイティス パルマナリー ファイブロシス オートイミューン ディズィーズ”

アクワイアド インミューノー デフィシエンスィー シンドローム

 

——太・極——

“随神相——神咒神威・無間身洋受苦”

 Malignant Tumor Apoptosis

 

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本当に本当にありがとうございました(昇天)。

 

能力は“歪み殺し”。

夜刀以下の連中は軒並み無力化させるという、まぁイカれた性能。

Dies時代(三つ巴ルート)は弾丸を当てなきゃいけなかったが、神格クラスになったことでその縛りもクリア。範囲内の敵には問答無用で効果が発揮され、夜行が言う通り「詰んでる」状態。

詠唱が“薬品名の羅列”というなんとも異質なものだが、「術者が司狼」というだけで納得できてしまう。

ってかディズィーズとシンドロぉームぅの言い方がエグ過ぎて、拝聴したルネ山女子たちは死んだんじゃないかな。

 

 

諏訪原各所で益荒男たちが見た幻影は、宿儺の演出によるもの。

宿「どうよ、死の後に残ったものを見た気分は」

竜「......感動した、とでも言えばよいのか?」

宿「いいや。むしろ、超えたいとでも思ってみろ」

他の天魔たちとは違い、やはり宿儺が見据えているのは一歩先。

従って唯一“覇道”を感じさせる竜胆に期待大。

......まぁ「宿儺に期待される」ということは、必然的に彼の猛烈なイジリに晒されるということなのでご愁傷様。

ということで、ここからが彼の本領。宿儺主宰のゲームが始まる。

ルールは“質問に答える”というシンプルなもの。なお、つまんなかったらというとんでもない理不尽仕様。

 

最初の問答相手は夜行。

その図抜けた実力は、宿儺も認めるもの。しかしだからこそ、それが命とりになると指摘。

自身のルーツに興味が無いと語る夜行へ「一生玩具だな」と皮肉な一言。

 

お次は龍水。

経歴だけ見れば幸せ勝ち組ウーマンそのもの。

が......それが一体何に由来しているものなのか——エリーの忠告に、騒がしいチンチクリンもさすがにダンマリ。

 

続いては宗次郎。

天狗道のお手本といえるような彼。宿儺とのやりとりにも、ぶれることなく淡々と答えていく。

その様に、どこぞのガチムチを思い浮かべて嫌な顔する宿儺(笑)。

会話するのも億劫になり、適当なところで宿儺の方から切り上げ。

 

お次は紫織。

仲間内ですら、意見が分かれる紫織の性格。その複雑な内面をエリーは看破。

誰にも真実をみせない彼女、その末路は「孤独」しかないと告げる。

基本的に物怖じしない紫織すら黙らせるエリーのトークスキルは、さすがとしか。

 

質問相手はついに因縁の相手・刑士郎。

前世から引っ張る薔薇の性質に、宿儺も破顔。煽りが他のメンツよりも痛烈なのもご愛敬。

 

エリーから咲耶へは短いながらも強烈な痛罵。

「犯されても幸福......なんて気色悪い」

鬼無里で奴沼比売からも同様のことを言われてましたね。

 

順番は、キャラが被っている大主人公・覇吐へ!!

 

 宿「おまえ誰だよ」

 

( ゚д゚)

 

 

主人公に向けられる言葉じゃねえ......。

 

しかし実際問題これは大変なことで。

夜刀の裏側であり、実質神の視点を持っているに等しい宿儺。そんな彼ですら、覇吐の正体を掴めないという異常事態。

奇異の目で見てくる宿儺へ、覇吐はお決まりの大名乗り。

“無敵の主人公”という彼らしい啖呵は、宿儺の琴線に触れるも、それは決して良い意味ではなく......。

 

宿「主役の条件ってやつを教えてやるよ——神の玩具だ」

 

決められた脚本、与えられた役割を全うすることが運命であり、そこに自由など存在しない。

宿儺だからこそのセリフ。PVの段階でもかなり印象深かったが......Dies時代を想起させて、なんとも悲しい気持ちにさせてくれやがる。

 

ラストを飾る竜胆。

自身と同じ“自滅因子”であると判断している宿儺は、期待を込めてアドバイスを。

 

さて、物語の根幹に触れそうなくらい重要な問答が終えたところで......流れ出す“禍津血染花”

やる気を出し始める宿儺と刑士郎。懐かしのヤンキー対決に胸が熱くなるぜ。 

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さらにファンサービスは止まらない。

展開は、かつての「通りすがりのイケメン戦」をなぞるものに!!

異なるのは、あのときとは立場がまるきり逆転しているということ。

圧倒的優勢な宿儺。刑士郎の攻撃を相変わらずで避けるっていうステキっぷり。

戦闘スキルもさることながら、何といってもすごいのはやはり煽り。

 

覇「......ちっ、てめえやる気あんのかよ!」

宿「あるわけねえだろ。どうして蟻螻(むしけら)相手にその気になれる」

 「なんだおまえ、もしかして変態なのか?」

 

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とまぁ遊びつつも、益荒男たちの力量を試す宿儺。

司狼もエリーも、狙っているのは“最後の勝ち”。

 

 

ヒートアップしていく鬼の祭り。

地力も違うわ歪みも使えないわで、当然ながら東征軍に勝ち目ゼロ。

それでも、ことさら足掻こうとする覇吐。

その生き汚さ・圧倒的なまでの生への執着心を見て、宿儺がその正体に辿りつく。

 

 

宿「おまえ、波旬に潜む畸形だな」

 

 

物語の核心に至った瞬間。

宿儺が気付いたため、裏側である夜刀にも伝わる。

曙光へと至る大きな一歩。

 

が、東征軍にとっちゃ未だ話の埒外なこと。

宿儺の発言の要領をつかめず(そもそも旧言語なため聴き取れない)。

 

ここまで威勢だけは良かった刑士郎。

宿儺の攻勢についにダウン。

しかし、そんな醜態を許せなかったか、中の人である吸血鬼がここぞとばかりに脈動を開始。

 

“恋人よ 枯れ落ちろ”

“死骸を晒せ”

 

“Briah——

“死森の薔薇騎士”

 Der Rosenkavalier Schwarzwald

 

 

親の顔より見たおなじみ薔薇騎士。

オリジナルとは異なり求道型での発現。

ただ元々求道的な側面もあった能力のため、内容はそんな変わらん。

てか相手に触れる必要性が出たため、実質劣化版。

格上の宿儺には当然通じてないし......。

さらに悲惨なのが、反動として咲耶の命を吸っているという点。

よりにもよってそんなとこまでオリジナルリスペクトしなくても......。

 

肝心の刑士郎は、精神がベイとごっちゃになっていて意思疎通不可。

宿儺には嘲笑われ、仲間たちからは疑心暗鬼の目を向けられ、これぞ“非モテ”っていうところを見せてくれるのはさすがとしか。

 

痺れをきらした覇吐のグーパン、次いで咲耶の容態を見たことで、ようやく正気に。

「てめえから妹好き除いたら、なんも残らねえだろうがよッ」という言葉が正鵠を射つつも辛辣すぎて草。

 

しかし、このやりとりは宿儺に好印象。

「面白い」と判じつつも、ここで時間切れ。

大技で終わらせようとしたところで、龍明による制止が間に合う。

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宿儺と龍明。お互い“狙い”を確認。

シビれるやりとりなだけに、『最後之修羅』と齟齬が出る会話なのが少し残念。

 

龍明の役割は、本来自分がすべきものだったと自戒する宿儺。

存在が存在なだけに実現不可能だったわけだが、実際、司狼版の東征物語はかなり見たい!!

VFBでチラッと言及されていたが、どうやら竜胆がグレるらしい(笑)。

秀真学園みたいになるのかしら...。覇吐がヒロインと化すな(笑)。

 

 

 

さてさて、完全に蚊帳の外に置かれた益荒男勢。

そんな彼らをますます外に追いやる事態が。

 

 

穢土側から見ても要注意人物な宿儺。

そんな彼が裏切者と談笑している様子を、残りの天魔たちが黙っていられるわけもなく......。

ということで、諏訪原に夜刀以外の夜都賀波岐全員集合!

特に先輩にいたっては完全にブチ切れ。

 

常「あなた、まさか私たちを裏切るの?」

宿「べっつにぃ」

 「ただ、おまえらつまんねえとは思ってるぜ」

 

バチバチな先輩と柳に風なヤンキー。

見てるだけでハラハラするわ。

 

毒炎兄妹は先輩に同調し、残りの年長者たちはそれを諫める図に。

THEカオス。

 

このシーンで個人的に熱かったのは、悪路と大獄が会話したこと。

前作では接点がゼロだった2人。

兄さんがあのマキナにまったく引いていないのがとてもGOOD!

そんな珍しく噛みつく兄さんへ、大嶽は一言「来るぞ」

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専用BGMを引っ提げて、永遠の刹那が降臨。

憎悪の霧を剥いで登場という、宿儺から見ても珍しい状態。

絶賛波旬とせめぎ合い中という、最悪なコンディションにも関わらず参戦したのは、ひとえに仲間同士のケンカを止めるため。

神様になっても苦労人ポジなのは変わらず。

宿儺を抑えられるのも、自分しかいないという自覚があるようで。

 

夜「俺を気遣うなら、あまり他の奴らを煽るな。おまえの悪ふざけに付き合える奴は俺くらいだ」

 

ま~た女性ユーザーたちを悶えさせるようなこと言いやがって......。

ホモゲーに間違われてもしょうがないね。

 

 

いよいよ空気以下と化してきた覇吐たち。

そんな彼らへ、夜刀は「蝦夷で待つ」と告げる。

それで話は終わりだと言わんばかりに、流出を行使。

その威力は夜行をして「星天の動きすら止める」と言わしめるもの。

 

 

全力ダッシュで逃げる覇吐たち。それを遠目で見ていた冷泉は、何かを悟る。

冷「そうか。これが我か。我はこのために生まれてきたというわけか」

いよいよルートボスとしてアップを始めてきましたね。

 

 

夜刀の術に呑まれていく諏訪原市。

夜「もうこれが最後かもしれない......」

 「この街も、これで見納めかもしれないんだ」

 「もしも、新世界があるというのなら——————

 「またあの頃みたいに笑いたいから」

 

 

 「おやすみ、マリィ」

 

 

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こっちの涙腺を刺激するのはもうやめてくれ......。

 

 

人物雑感

六条紅虫

もう一人の創造神であるGゆうすけ氏の気まぐれにより、奇跡的に物語に介入できたものの、その幸運もここまで。

今回も見事に小物っぷりを見せてくれて、大満足なり。

いい加減今度こそ美少女として転生していただきたいものです。

 

 

東征もようやく折り返し地点。

覇吐たちにとって、真に戦うべき相手は誰なのか......ようやく核心に一歩前進した、という感じの章でしたね。

 

 

葉月・奥羽→「神咒神威神楽 曙之光」葉月・奥羽 感想 - ゆらりゆらりとゆらゆらと

 

出典元:www.light.gr.jp