ゆらりゆらりとゆらゆらと

あたまの悪い男が、起こったことを忘れないためのボケ防止日記

「神咒神威神楽 曙之光」水無月・鬼無里 感想

  

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“だけど、英雄たちは諦めていない”

“いつの日か、また平和を手にするために”

“優しい光に包まれた、懐かしい黄昏を取り戻したいから”

 

 

天魔のおば...お姉さん連中による、西側調査の章。

やっぱ年長者はおっかない。

 

 

不和之関を出て早10日。

刑士郎一行が目指すは鬼無里

リアルでも「紅葉伝説」がある土地ですね。

ja.wikipedia.org

 

不和之関が現在でいうところの関ヶ原にあたるので、岐阜の西端から長野の北端まで行軍してるわけだ。

木曽山脈やら飛騨山脈やらえげつない山々が間にあるんよな.......。大変な道のりだ。

 

刑士郎は病んでしまった咲耶を甲斐甲斐しく看病しながらも、その胸中は相変わらず破壊欲求が。

“耽美、暴虐、殺戮——それらの方が、なぜか自分には懐かしい”

ベイがこの辺りからチラホラ顔を覗かせてきます|д゚)。

 

 

無事に鬼無里へ到着した凶月兄妹&陰陽師ペア。

そこは一行が想像していたような魔窟ではなく、活気あふれる城下町。

とりあえず様子を探ろうとしたところで第一村人発見。

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...あ、びっくりした人間か。可愛すぎてうっかり天使だと思ってしまった。

 

天使講談師の名前は翡翠

彼女から情報を得ようと、雑談混じりで話をすすめる夜行。

そうして翡翠から語られる、ある英雄たちのお話。

 

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堤「は~い、みんな集まってー。今からね、先生が昔話をしてあげるからね」

 

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堤「あっ園長先生、こんにちは!みんなも『こんにちは』って言おうね~」

板「ああ、気にしないでいいのよ。私もここに来たばっかりで園内を見て回ってるだけだから」

 「まぁでも、今日からこの学園も女がトップになるわけだけど......その辺何か懸念はある?

堤「え?いや、特には......」

板「そう......。もう日本全体が、女が主導権を握る時代に入ってきたわけだけど......その辺何か懸念はある?

堤「け、懸念は......ないですね」

板「そう、あなたとはうまくやっていけそうだわ

 「ごめんなさいね邪魔しちゃって。昔話だったわね、読んであげて」

堤「あっ分かりました。じゃあみんな、読むよ~。『昔々、あるところに国を守る英雄たちがいました』」

板「ちょっと待って」

堤「ちょっと待って皆ね。どうしました?」

板「『国を守る英雄たち』って言ったけど......英雄ってどういうこと?女はいないの?」

堤「いや......女性もいたと思いますよ?」

板「じゃあ何なの、『英雄』の『雄』って。『雄』じゃない。『雌』が入ってなきゃおかしいじゃない」

堤「いやそう言われましても......。そういう言葉ですし」

板「直して」

堤「はい?」

板「『昔々、あるところに国を守る英雌がいました』これでいきなさい。

堤「いや、でもそれだとよく意味が」

板「いいから読みなさい、『アホ面さげた雄どももいました』って言えばいいのよ」

堤「はぁ......。『昔々、あるところに国を守る英雌がいました』」

 「『ある日、どこからか、怖ろしい化物が現れました』」

板「ちょっと待って」

堤「ちょっと待ってね皆。どうしました?」

板「その『化け物』っていうのも、『今まで女性を虐げてきた愚かな男どもの象徴』っていうのをカッコ書きで付け加えて」

堤「そういうことなんですかコレっ!?」

板「そうよ、そう言わないと皆わかんないんだから!変な子が育つ!!

堤「.........はい。『その頃、どこからか化け物(今まで女性を虐げてきた愚かな男どもの象徴)が現れ、悪さをしていました」

板「うん、だからその『悪さ』っていうのも、『浮気・痴漢・セクハラ』とかそういうこともちゃんと!!」

堤「そういうことなんですかコレ!!?」

板「ちゃんと言わないと伝わらないんだから!それもカッコ書きで加えといて。......イライラさせないで!!」

堤「.........。『やってきて、悪さ(浮気・痴漢・セクハラ)をしていました』」

 「『これに国の英雌たちが、立ち上がりました』」

板「『雄どもは相変わらずアホ面さげていました』」

堤「......。『雄どもは相変わらずアホ面さげていました』」

 「『しかし奮戦むなしく、英雌たちは化け物に敗れてしまいました』」

板「ちょっと待って、ダメよそんなの。何勝手に負かしてんの?」

堤「いや、でも、そうしないとお話変わっちゃいますんで......」

板「じゃあこうして。『英雌たちの中にいた雄どもはボッコボコにされましたが、英雌たちのおかげで化け物をぶちのめすことができました』」

堤「それでいいんですか!?......う~ん。『英雌たちの中にいた雄どもはボッコボコにされましたが』」

板「『完膚なきまでにボッコボコにされましたが』」

堤「『完膚なきまでにボッコボコにされましたが、英雌たちのおかげで、化け物(今まで女性を虐げてきた愚かな男どもの象徴)を退治することができました。めでたしめでたし』......って、本当にいいのかなぁこれで......」

板「うん......うん、完璧ねありがとう。ところでこの話ハッピーエンドで終わったわけだけど、この後英雌たちはどうなったと思う?」

堤「あぁ、まあそうっすねぇ......。ハッピーエンドなんだから、結婚して幸せになったんじゃないですか?」

板「っざっけんなよテメェ!ウォイ!ウォイ!!結婚=幸せじゃねえぞオイ。殺すぞ!!!」

 

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以上、ブログ主の悪ふざけタイム東側で伝わる“護国の英雄譚”でした。

 

 

話が終わると同時に、空気が一変。

翡翠は姿を消し、町民たちが刑士郎らを囲む。

刑士郎は戦る気マンマンだったが、いかんせん紅葉の太極内。

それを察している夜行に促される形で、龍水は投降を宣言。

 

 

さて、お城で待ち構えるは件の天魔・紅葉。 

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くっはぁ!たまんねえっすその見下したご尊顔。

“女は美しく、そして母性に満ちた外見をしていた”

地の文どおり外見、そして葛藤好きな内面含め、彼女も前世から変わっていない。

そんな紅葉の興味は、当然前世からの因縁がある龍明。

なぜに西側についたか知りたく、ゆえに城へ怨敵たちを招き入れる。

 

そうして、夜行&龍水は大広間にて紅葉と対面。

龍水の第一印象は“母刀自殿に似ている”というもの。

この辺、前作をプレイしてるからこそニヤニヤしてしまう( ̄ー ̄)。そうなんだよなぁ。あの2人、全然違うタイプに見えて、負けず嫌いだし意固地だしでモロ似た者同士なんよなぁ。龍水の見立てはさすがお見事。

そんな龍水、現在の芦原中津国の窮状を説明。

東征に正当な理由があることを述べる。

黙って聞いた紅葉。かつてのドイツを重ねたか、一定の理解を示す。

紅「生き場の崩壊を前にして、座して待つのはただの怠慢。祖国存亡とは、つまるところそういうこと。そこに間違いはない」

 「けれど女が戦場に出て、前線を往き、殺される。それが愛国心かと問われれば......冗談じゃないと思うけれど」

このあたりも変わらない彼女の矜持ですね。

そして......それら“護国のため”と謳う龍水たちの本音が、そこにないことも看破。

なぜなら天狗道の人間に“誰かのため/何かのため”という意思は存在しないから。

 

 

そのころ刑士郎&咲耶は牢屋に収監。夜行らとの待遇の差が笑える。チンピラだとバレてるからな。

咲耶心神喪失、刑士郎は陰気消失と、現状益荒男勢の中でぶっちぎりの最弱コンビ。

そんな事情もあいまって、刑士郎のストレスはマッハ。

と、そのタイミングで、翡翠あらため天魔・奴奈比売登場。

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これはこれで可愛いなさすが真ヒロイン

親し気に話しかけてくる奴奈比売に対し、警戒心MAXな刑士郎。

黒円卓時代あんなに仲よかったのに、何も覚えていない彼に、痺れをきらした足引きBBAはついに泥の影を展開。

奴「取り込まれても、磨り潰されても、ねえ、今はまだ懐古の念が強いのに。そういう態度はやめなさい」

 「それでも分からないと言うのなら......ああ、なんだ。あんたは本当の本当に、遠い刹那の残滓なわけか

 「ええ。分からないでしょ、なんて悲しい。弄ばれた水銀も、黄金の敗北さえ、あなたの中には残ってない。確かに勝利は尊いけど、それは不義理が過ぎるってもんじゃない?」

あいかわらずおしゃべりで煽りが大好きな地星。

かつて切望していた“永遠の幻想”そのものになれたため、何気に幸せ絶頂期。

だからこそ、この“永遠”を害そうとする奴らは例外なくぶっ殺すと猛る。

——が、あいかわらず権謀が大好きな魔女、刑士郎ら兄妹には利用価値があると判断。策謀を巡らせる。

そしてなんと、刑士郎にベロチュー(うらやま)!

そこから、在りし日の吸血鬼の姿を送り込む。

BGM「禍津血染花」と共に、ヴィルヘルム・エーレンブルグがゆっくりと覚醒する。

 

“ああ、心地いい。懐かしい。誇らしい。我ら修羅の曼陀羅に魂まで捧げた同志なり”

“刹那に与する義理などないが、黄金の忠臣として主の無念を晴らしてみせよう。ようやくこれで目が覚めたぞ——

 

精神世界で暴れまわるベイのテンションについていけず、刑士郎ダウン。

いじめっ子の魔女、続いてのターゲットは咲耶

「お兄ちゃん盗られて悔しい?ねえ悔しい?......一丁前に幸せな家族生活してんじゃねえぞクソ豚ァ!!」と言いたい放題。

赤い庭園で呆けていた昔を思い出せと、トドメの合言葉を——。

 

奴「恋人よ、枯れ落ちろ」

 

 ——死骸を晒せ」

 

 

視点は再び大広間。

紅葉は龍水らに東征の真意を訊ねる。『~~のため』というまやかしは、黄昏連中は認めない。

答えに窮する龍水とは反対に、夜行は淡々と返す。

夜「興味があるのは、この宇宙で穢土以外を支配している法だ、紅葉殿」

 「摩多羅夜行が探求せしものはその真理。教えは請わぬし訊きもせぬ。私が調べ、私が見つけ、私がそれを量り、裁く。ゆえ、言うなればこの東征は、私にとってそれを知るために踏み台にすぎない」

紅「うふふ。なるほど、つまりあなたの望みは......」

夜「そう、波旬をこの目で見てみたい」

唯我独尊な夜行らしい答え。

“夜行らしい”ということは、天狗道の法則に忠実だということ。

ゆえに、紅葉はこの答えに絶望。不倶戴天と判断。

そしてそれは、龍水も同様。

鬼無里村の正体、それが300年前の東征で散った兵士たちで成っていることを指摘。おぞましいと糾弾。

お互い相いれないという結論に至り、会合は終了。

紅葉の撤退と共にお城も崩壊。

......夜行らはともかく、刑士郎らやばくね?

と、いうところで、いつのまにか奴奈比売の手中に囚われていた爾子・丁禮が颯爽復活!

丁「無事か」

爾「大丈夫そうですの。ええ、それはそれは不本意ながら」

蘇って早々、刑士郎に毒づくのはさすが白騎士(笑)。

 

 

城から脱出し、全員集合。

奴奈比売の魔法の呪文のおかげか、病んでいた咲耶の精神も快復!!

廃墟と化した鬼無里を後にし、不二勢と合流すべく一行は進軍を再開する——。

 

 

黒円卓の同窓会も兼ねた、鬼無里の章。

爾子・丁禮、そして咲耶の復活は喜ばしいが、刑士郎はベイの意識が顕在化してきて大変。

咲耶咲耶で、ただ快復しただけではなさそうな雰囲気を醸していて......要するに何も解決してねえ!!

 

 

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出典元:www.light.gr.jp