ゆらりゆらりとゆらゆらと

あたまの悪い男が、起こったことを忘れないためのボケ防止日記

「神咒神威神楽 曙之光」皐月・不和之関 感想

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“俺はただ——心からおまえのために勝ちたいと、そう思うようになっていたんだ” 

 

東征軍大反省会。

コテンパンにやられたおかげか、じょじょに自己愛性症候群から脱却していくメンバーたち。

......まぁ何人かはどうしようもねえが(笑)。 

 

 

 

 

悪路と母禮により討たれた竜胆。

死に行く最中、間に割ってはいる人物......龍明。

現れて早々、「おまえらやりすぎ。もう十分だろさっさと帰れや」とバッサリ。

突然現れた命令口調のやばい奴に「何だコイツ......?」とソワソワしだす兄妹。正体が見抜けそうになったところで、

姐さんは間髪入れない!!


龍「今さら上官風を吹かしたくもないのだ。これはお願いだよ」

 「聞いてくれないかな、カイン。それにキルヒアイゼン」


真名を告げられたことにより、ここまで絶好調だった兄妹は一変、その身体が掻き消えていく。

敗北した神座に連なる者たちは、ただ名前を言われるだけで天狗道から消滅してしまう、脆く儚い存在。

新しい時代は新しい世代に任せようと諭す姐さんだが、そんなことを受け入れられる余裕など、彼らには無く......。


母「おのれ、おのれおのれおのれ——裏切り者ッ!」

 「許さない......許さないぞ絶対に!おまえは必ず私達が......」

悪「滅ぼしてやる。でなければ僕らは......」


怨嗟の言葉を残しながら、兄妹は撤退。

母禮、特にベアトリスにしてみれば到底許せないことだったろう。

第四天ではまだしも、今回は正義も大儀もない波旬側に就いていると思っているのだからなおさらに。

 

そうして東征の第一陣は幕を下ろす。

結果は凄惨どころの騒ぎではなく。

兵士1万名中、死者9748名。

要である益荒男たちの被害も甚大。

紫織→両腕欠損

宗次郎→重篤汚染

夜行→両眼失明

爾子&丁禮→霊質消失

刑士郎→陰気喪失

咲耶→精神崩壊

そして、死んだと思われた......というか実際死んでた竜胆・覇吐の2人はなぜか五体満足で生存

何を言ってるのか、分からねーと思うが。

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この辺の謎はクライマックスで明らかに。

 

 

それから2週間。

秀真から冷泉ら第二陣が到着。

身体が回復してきた竜胆は、部屋まで来た紫織を労う。

両腕の無い紫織の立ち絵が痛々しい...。紫織自身が元気そうにしてるのが余計辛い。

労るついでに茶を淹れる竜胆だが......紫織の猛烈なダメ出し炸裂。腕っぷし自慢に女子力負けてどうする竜胆!

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両腕の方はとりあえず、ドラえもん的存在な御門家が義手を用意してくれるそうで。

とにかく、紫織が自身の元に来てくれたことが嬉しい竜胆。そのことを指摘すると顔を真っ赤にする紫織。

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彼女の照れ顔はなんだか新鮮( ̄ー ̄ )。

そんなガールズトークをしてると、龍明も入室。

現状の確認と、今後の方針を話す。

状況を諸々ふまえ、後詰めは冷泉らに任せて竜胆たちは進軍することに。

向かうは不二並びに鬼無里。そしてその先にある諏訪原。

 

 

一方野郎ども(覇吐・刑士郎・宗次郎)は何してるかというと、森の中でウジウジと反省会。

どいつもこいつも牙を折られてヘナチョコモードに。こういうとき、やっぱり女の人の方が強いんだなぁ。

すると、

冷「おいおい、ここは墓場なのか?辛気臭すぎて辟易するぞ」

冷泉さま・:*+.\( °ω° )/.:+

やっぱいいわこの人。ユーザーの代わりに言いたいこと言ってくれてスッキリ。声音もぜんぜん不快感ないし、役者さんグッジョブすぎる。

その後、冷泉様はそのまま“墓”というものについてごちりだす。

曰く、気持ち悪いと。

冷「まるで、自分はこの下に埋まっているから、どうか忘れないでくれと言わんばかりに」

 「つまり我らは、期せずして死者を忘れぬようにさせられているというわけだ

西側、葦原中津国にはかつて土葬の習慣がなかった。

おかげで戦国時代は至るところに死体が転がり、疫病が蔓延。

それをどうにかしようと、初代御門が進言して土葬......すなわち“墓”が生まれたそうな。

“死後”という概念がないこの世界に“死を想え”といわんばかりに墓を持ち込んだ姐さん......アンタって人は(;_;)

 

なにはともあれ、野郎どもに発破をかけにきた冷泉公。その励まし方も彼らしい。


冷「強かったのだろう、天魔とは。やられたのだろう、手も足も出ぬほど。ならばそれは、欣喜雀躍すべき事態だ」

 「大敗?確かにそうだろう。だが未だ我らは生きている。そして戦も終わっておらぬ。過去の東征に比べれば、これは驚くべき進歩ではないか」

 「前とは違う。ゆえに勝機、充分に有り。我はそう思うのだが、おまえたちは違うのか?」


どうです、みなさん?

これが途中退場するはずだったモブから、ラスボスの前座にまで成り上がった男ですよ!

激励の後、竜胆側と同様に今後の方針を益荒男たちに伝える。 

 

 

その頃夜行&龍水の変態陰陽師コンビはそれぞれ瞑想タイム。

夜行は、己が渇望が何かを考える。

本来太極位階は、深い渇望を持ってから至る領域なのだが、夜行はなぜか最初から太極に達していた。

そこに疑念を持たないのが夜行らしく、かつ最悪だというのだが......。

と、一旦それは置いといて、母禮が言っていた「波旬」というワードが引っかかる夜行。

ゆえに「波旬ってのがどんな奴か見極めたらぁ!」と決意。

失明した両目の代わりに、額に第三の眼を獲得(かなりキモい)。その実力はいよいよ天魔たちに迫るものに。

その眼で何か見えたか、

夜「太極は非想を経て回帰を巡り、転輪は今、この天狗道に至る」

 「されど」

 「黄昏の残滓が八欠片......歪みか、業だな」

 

対して龍水は、自分という人間を振り返る。

“自分は幸せな人間なのだという自覚がある”

“今まで思う通りにならなかったことが記憶にないのだ”

これまで困難はあったものの、その人生は順風満帆で素晴らしいものだったと。.......なにそれうらやま。

しかし今回、この不和之関でそんな幻想は見事打ち壊された。

ふつうなら“現実はやっぱり甘くないよなぁ”となるものだが、 このチンチクリンはふつうじゃなかった!

“今回はたまたまでしょwww”と、自分の人生は今後も良いことが続くと深く信仰し......自己の世界、さらにその奥へ奥へと埋没していく——。

その先に見えたのは一つの存在——三つ目の化物。

身体を掻きむしり、塵が邪魔だ鬱陶しいと嘆く邪神。

知りたいと願った夜行より先に接触するとはな。

というか、何気に龍水大ピンチなシチュエーションなのだが、このとき彼女は波旬をはっきり認知せず曖昧なまま観測。おかげで波旬側もそこに自分以外がいるとは認識せず。おっちょこちょいな奴め。

邪神と自身を同一視した龍水、そのまま自問する。

龍「おまえ(わたし)は何がしたいのだろう?」

 

波「愚問」

 「俺はただ、一人になりたい」

 「遍く塵を排除しろ。俺以外、何も要らない」

 

ヒッキーとの接触から帰ってくる龍水。

すぐ裏では愛しの夜行様が三つ目を開眼。

その変化に誰よりも早く勘づく。

“ああ、そうだ。間違いない。そうなるように願ったのだから当たり前のことだろう”

サラっととんでもないこと言ってて草。

 

 

いつのまにやら全員集合。

不二・鬼無里に行く面子がそれぞれ確定する。

 

 

楽土血染花

精神を病んでしまった咲耶。食べ物すらろくに食べれない模様。

刑士郎はその胸中を素直に。

刑「おまえが話さねえ。おまえが笑わねえ。おまえが俺を顧みねえ。そういう今の状況が、なんだか妙に心地いい」

この辺の微妙な心の機微は、なんだか「イカベイ」を思い出す。

しかし「俺が俺が」とうるさかった奴が今度は「おまえ」を連呼して、ホントおもしろい奴だな。竜胆の影響と思っていいのかな?

とにかく、咲耶を元に戻そうと奮起する兄様でした。

 


威烈繚乱

宗次郎と紫織はお互いの状況を確認し合う。

コミュニケーションとるのが億劫そうな宗次郎。ほんと芯から天狗道の人間だな(笑)

話は対悪路戦。

チート能力を持ってる紫織ですら、あの時は腕の無い自分を呼び出すことしかできなかった

あらためて悪路の次元の違いが思い知らされるな。

ただ竜胆のところへ泣きついたおかげか、メンタルはすっかり持ち直しいつも通りの明るさに。

一方の宗ちゃんは笑えない身体に。

飄々とした態度とは裏腹に、嘔吐感が常に襲ってきている容体。

死期が近いことを悟るが、それが逆に宗次郎の原動力に。

宗「僕を討ち漏らしたこと、必ず後悔させてやる。奴からもらったこの毒で、奴の総てを断ってやる」

 「木偶の剣などと言われたからには、こちらとしても退けませんよ。僕はまだまだ生きなければいけない」

と、意気込んだものの紫織の逆セクハラ(羨ましい)でノックアウト。

それでいいのか天下最強の剣。

 


咒皇百鬼夜行

順調にレベルアップを果たして上機嫌な夜行様。

何の気なしに「おまえは何か視れたんか?」と龍水に尋ねる。

龍水の答えは安定の「夜行様最高\(^o^)/」


龍水も何を視たのか、夜行に尋ねる。

すると返ってくる答えは驚愕の、

夜「天魔どもを滅する法だ。それも至極簡単なものであると分かってしまった」

 

( ゚Д゚)

 

夜「あれらは型に嵌っているのだ」

 「彼ら天魔は、穢土にあってこそ無敵であれる。こちら側に来れば耐えられんよ」


こいつ、本当に分かってやがる......。

でもそれじゃあおもしろくないと、夜行は正面きって戦う決意を。

 


神世創生

覇吐は竜胆に捕まり、スーパーお説教タイム。

「メソメソしてんじゃねえ、このボケがっ」と張り手をバチン!

やはりこの姫、性別間違えてらっしゃる。

が、覇吐がネガっていたのは自身が負けたショックより、竜胆を敗軍の将にしてしまったことにあった。

そして、仮に自分が死んでしまった後、一人竜胆を遺してしまうことが怖ろしいと吐露。

覇「だから俺は、生きたいと思う」

自分のためじゃなく竜胆のために。

すっかり天狗道の理から外れてきたな。非常に良い兆候ですね。

竜胆もさっきまでカッカしてたのに、覇吐の本音にモロ照れやがって。かわいいなチクショウ。

もう早く惚気ろおまえら

最後はいつものごとくヌキヌキポンの流れで、竜胆にシバかれて終了。

でもちょっとずつ進展が見れるのがイイ!

 

 

 

そして——視点は大勝利から一転して敗走してきた悪路&母禮。

裏切者は捨て置けねえ(# ゚Д゚)と、もう一度出陣しようと息巻くが......そこに声を掛けるトリックスター

宿「さっさとあいつのとこ行って、その緩みまくった神咒(カラダ)固め直してもらってこい。時よ止まれ、時よ止まれ、君はキレイだ、永遠だってな」

 「嬉しいだろ。あんなんなっても愛してくれてんだぜ、おまえのことをよ」

その軽薄な言い方、口調。何も変わってなくて、実家のような安心感。

 

西側の人間、その変貌がどのようなものか、おばさんお姉さん方に任せようよと母禮を諭す。

それでもなお、彼らがただの細胞であるなら自分が打って出ると宣言。

母「勝ちましょう。勝とうね、遊佐君」

宿「ああ、誰が負けたまんま終わるもんかよ」

 

 

そんなこんなでどっちも負けられない想いが芽生えた今章。

益荒男たちより益荒男らしかった冷泉様の株が爆上がりで満足したブログ主でした。

 

水無月鬼無里「神咒神威神楽 曙之光」水無月・鬼無里 感想 - ゆらりゆらりとゆらゆらと

 

 

 

出典元:www.light.gr.jp