“辿り着いた先が地獄であったとて、その瞬間が至高の輝きを放つならどうして悔やむことがありましょうか”
コンシューマで追加された、東征前のエピソード。
宗次郎&咲耶という、本編で全く絡まなかったペアがメイン。
紫織の家で長らく静養していた宗次郎、ようやく全快。
快気がてら、“音を切り落とす”曰く「無拍子」という技術を披露。もう人間業じゃない。
しかし宗次郎が目指す頂きはまだまだ先。その着地点は“速度、理合、技巧では測れない総てを逸脱した何か”。
それさえ会得すれば、幻影・蜃気楼すら斬ってみせると、紫織を前に言い放つ。
いきなり激アツなやりとりをしてくれるぜ。
そんな感じで東征まで暇してる宗&紫に、冷泉様から依頼が一つ。
内容は“凶月兄妹を都まで引っ張ってこい”というもの。
本来なら龍明ら術師の仕事だが御門家は軍備で絶賛忙し中なので、2人に矢面が。
御門家の補助、宗次郎らの気晴らしと、上にも下にも気を遣える冷泉様は中間管理職の鑑である。
その冷泉様は東征の第二陣に入ることが確定。宗次郎には第一陣のスパイをしてもらうことに。
どこまでも抜け目なくて有能臭がすごい。龍明がいなかったら、久我家はとっくに取り込まれていたのでは......。
数日後、凶月の里では都からの使者を待つ兄妹。
相変わらず発言が過保護すぎる刑士郎がやばい(笑)。
そんなシスコンは、この東征で自身のルーツ/宿業が分かるのではとぼんやり期待。
そんな兄貴を心配する妹。まぁいつもの光景ですわ。
咲「兄様を死なせはしない、共に契り、世の終わりまで傍に在る。それが禍津瀬織津比売、凶月咲耶の王道ですから」
そんなこんなしてると秀真からの使者、宗次郎&紫織が到着。
さあさあ出発......といきたいところだが、そうはいかないのが凶月の里マジック。
里の人間が簡単に外に出れないように龍明印の強固な結界が施されている。
「それが素人だけで突破できんのか」とグチグチグチグチ文句を言い出す刑士郎。
それがあまりにもウザったいので、「煩いなあ」とうんざりする宗次郎の気もよくわかる。
「龍明が把握してるんだから、まぁなんとかなるっしょ」ということで、そのまま出発。
良くも悪くも賑やかに進む旅路に、ますます宗次郎のストレスはマッハ。
道中見えた小屋で一休み。
狭い空間に他人がいることで、ついにコミュ症の何かが振り切れる。
“ああ、堪らない。虫唾が走る——斬り殺したい、これ以上見ていられなくなる前に”
“こいつらを、今この場で全員斬ってしまえばいい。滅し尽くそう、これら見るに耐えない塵芥を”
「滅人滅相じゃあぁ~~」となったところで不意に小屋がバーニング!!
さらに大嵐も発生。
小屋は吹っ飛び足場は崩れの大混乱。
みんな大慌ての中、谷に落っこっていく咲耶を見て「返し風やばくね?」と危機感を抱いた宗次郎がかばうようにダイブ。
結果、刑士郎・紫織らと離れ離れに。
この一連の事象は、龍明が里に施した術式が原因。
その者の自己愛を増幅させ、やばくなったところで正気に戻す仕掛け。
正気に戻したその後は本人次第。
その辺の厳しさはやっぱり姐さん。
ってことで、試される宗次郎。
谷底の洞窟で咲耶と一時避難。
状況に踊らされっぱなしの宗ちゃんはガマンの限界。
それを察した咲耶は「言いたいことあるなら言っちゃえよyou」と提言。
ここから宗次郎さん怒涛のぶっちゃけトーク。
「総て斬りたい、仲良しごっこに意味はない、弱者はしゃべるな」と言いたい放題。終いにゃあ剣を抜き出す始末。
あわや刃傷沙汰になるかとおもいきや、さすがは面倒な兄貴を持ってる妹。こんな時でも冷静沈着。
咲「いずれ命は潰えるもの。この身も容易く散りましょう。ですが、このような状況では、こうも思いませんか。些かつまらないものに過ぎると」
「まだ物語は序盤にも差し掛かっておらず、盛り上がりすらありません。なのにこんなところで切り捨ててもいいと思えるほど、凶月咲耶は壬生宗次郎にとって軽い存在なのでしょうか」
「だとしたらわたくし、少々悲しゅうございます」
路傍の石ころを斬るだけでいいのか?いずれ熟すときが惜しくないのか?とどこか破滅的な論理を以て、宗次郎を諭していく。
その咲耶の意見に、同時に覚悟もみえた宗次郎は、剣を下ろす。
憑き物が落ちたかのように晴れやかになった宗次郎。
嵐も止み、駆けつけた刑士郎&咲耶と合流。
「宗次郎と仲良くなったった(*^-^*)」と笑顔で話す咲耶に、各々嫉妬しだす刑士郎と紫織がなんだか微笑ましい。
東征軍の中で問題児と、一見優等生にみえてかなりの問題児な2人がメインだった弥生の章。
会話シーンは新鮮でいいものだったが、2人とももろに自分のことしか考えてないので、解決したようにみえて何も解決してないストーリーでした。
刑士郎と紫織はいらんかったな。
卯月・淡海→「神咒神威神楽 曙之光」卯月・淡海 感想 - ゆらりゆらりとゆらゆらと