“もう好きとか嫌いとか、なんでもいいの......今はただ、藤井君をちょうだい”
“今だけ、私のものになって”
メインヒロインたる螢がようやく仲間に加わる記念すべき章。
かと思いきや後半は頭のおかしい狼にイジメられる。
そしてひっそりと死んでいく魔女...。
ルサルカがこんな仕打ちを受けるのはきっと正田卿の愛が深いせいだ、きっとそうだ、そう思おう。
場所はタワー。
ルサルカとシュライバーの楽しい?デートからスタート。
黒円卓の中で唯一、ルサルカを本名の”アンナ”で呼ぶシュライバー。
シュライバーの本名もおなじく“アンナ”なので共通点があって仲がいい!
......ということでは決してない。
そもそもシュライバーのぶっ飛び加減は作中随一なので、”殺す”以外何を考えてるのか意味わかんない、理解不能。要するにこいつもバカ。
ルサルカにいやに気安いのも、名前が同じ彼女にただ自己投影してるだけらしい。
こんな「歩く核爆弾」の手綱を握れるのはラインハルトだけなのだが、黄金も基本放し飼いにしてるので最高に性質悪い。
そんなおかしい奴のため、当然タワーにいた市民にも容赦がない。
ルサルカを使って撲殺もとい轢殺。
スマブラのハンマーと同じ扱いになったルサルカ、もうやってられるかと展望台にいるトリファとエレオノーレの下へ。
背後からシュライバーの声がかかる。
シ「ごめんねえ。僕らは役に立たなくってさ」
「生贄がいない。ここのスワスチカを開けない。ああ、僕らは確かに役立たずだから、君に頼るしかなさそうだよ」
あまりに不穏な言葉。ふつうなら気付きそうだが、この時徹底的にビビリまくってたルサルカは考えることを停止。
思考を止めた結果は、すぐに出ることに。
展望台ではなにやら悪だくみしてる神父とエレオノーレ。
内容は「タワーのスワスチカ、誰で開くよ?」っていうもの。
まぁ残りのメンツを考えればルサルカ一択なんだけど「それじゃあ可哀想じゃん」ということで、せめて戦う相手を選ばせてあげることに。
しかしそれすら茶番。ルサルカの性格を考えれば、”木偶”となったカイン以外を選ぶわけがない。
そしてカインが選ばれることにより、トリファとエレオノーレの密約は成る。
エ「願わくは、マレウス(あれ)が賢しい魔術師ではなく、戦士であることを祈るばかりだ」
展望台に到着したルサルカにルール説明をしにいくエレオノーレ。
対してトリファは、ドス黒い空気を漂わす屍兵に「聖餐杯が来たぞ」と告げる。
“背後では、予想通り凶の籤を引いた少女が、死者の怨念に引き裂かれて断末魔の悲鳴をあげている”
初見プレイ時はルサルカが死んだことに気付かなかったよ(笑)。
そのくらいあっさりとした退場。正田がロリにキツいのがだんだんわかってきたぞ。
と思ったら本人も自覚があったんだな...。
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— 正田崇 (@masada_takashi) 2020年1月10日
黒白のアヴェスター更新。
第四章「殺人鬼の宴・後編」を公開。
いつもひどい目にあうロリキャラたちの無念を晴らすために、満を持して真打ち登場。 pic.twitter.com/it04O1r8XB
クラブで休息をとった蓮たち。
司狼も交え、現状の確認。
剣道場でシュライバーと接触したエリーは、そのあまりの剣呑さに珍しく嫌悪を露わに。
エ「ありゃ駄目だわ。頭から爪先まで別の生き物だよ。コミュニケーションなんか取れないし、喩えていうなら癌細胞」
ただあんなでも一応ベイの恋愛相談には乗ってたんだよな。
「キミはダメ男」ぐらいしか覚えてないけど。
そして話の焦点は玲愛と香純の関係性、そして正体。
2人とも黒円卓によって作られた、儀式のためのサラブレッドだと判明。
当事者の玲愛がいるため、この辺の話がさくさく進む。
玲「私を殺せば、丸く収まるかもしれないよ」
この地獄の戦争を終わらせるにはそれが一番はやいと、儚い声でそんなことをいう先輩。
八つの戦場で魂を集め、玲愛を捧げることでライハルトが現世に降臨する。この図式がようやく主人公側でも共有される。
っていうか蓮のモチベも上がるんだから、黒円卓はさっさと伝えればよかったのに。トリファが阻止してたのか?
そして出てくる赤、白、黒、黄、翠のキーワード。
エ「それで五色合わせて黄金を生む。そう考えた場合、この説で金色が与えてくれる恩恵っていえば......」
司「死んだ人間を生き返らせたり、生きた人間を不老不死にしたりする。つまり連中の目的はそれなわけだ」
「くだらねえなあ。散々デタラメやっといて、要は自分が死にたくねえっていうだけかよ」
ほんとにふざけた話だ。
ともあれ資格を喪失した玲愛を殺しても意味はなく、香純の安全もとりあえずは保障されている現状。
エリーが玲愛にかける「そんなポーカーフェイスしてないで、少しは喜べばいいんだよ」という言葉が暖かい。
メインヒロインたちと十分肩を張れるいい女だよ、おまえは。
玲愛さんはそのままご就寝。学園戦はかなりハードだったからね。働きつづけるエリーはいよいよ人間離れしてきたな。
蓮は外で司狼と作戦会議。
タワーでの情報もはいる。五色以外消えても儀式に問題ないことから、現世組は次々と生贄にされているのではと推測。
ドンピシャで的中してるからすげえ。
司狼は自業自得だと嘲笑するが、蓮は少し違う。
魔人となった彼らは”自分が害される”という意識が希薄になってしまったのだろうと、冷静に分析。
蓮「そう思えば、シュピーネが一番優秀だったのかもしれないな。あいつは今みたいな状況になるのを読んでいて、それを防ごうとしてた」
「正直、少しは同情してる。普通に生きてりゃ、たぶん普通に死ねただろうに」
ここにきて突然のシュピーネさん上げ。
まあ当然よ。おれたちのシュピーネさんだもの。
旨い話には裏がある。
頭いい組の司狼からしてみれば、死者蘇生も不老不死も疑ってかかるべきだろと呟く。
蓮「おまえ、俺が死んだら?」
司「笑うね」
「オレが死んだら?」
蓮「墓にエロ本でも供えてやるよ」
死人が生き返るなんてありえない、2人とも死者に対する考え方がまったくいっしょ。さすがは親友であり裏表。
だが当然異なる考え方の人間も存在する。
螢が行ってきたことを司狼がわかりやすく例えてくれる。
司「百円落としても、また拾うことは結構あるがよ。百万落としたらそうは拾わねえよ、そんな大金」
「それをあいつは、百円一万回拾うことでなんとかしようとしてるわけだ。絶対それ、もとの百万じゃねえだろうに」
戻ってくるものは価値がない、地球とだって釣り合わない、そのことに気付けなかったがゆえに引き返せないところまで来てしまった螢。
そんな彼女とケリをつけると蓮。
カインを排さねばならない以上、話を通すのが筋だろうと言う。
「螢も殺す」と言わないあたり、この段階で蓮としてはもう螢を敵認定してなさそう。
ただの喧嘩であり、後のことを考えてないその姿勢に司狼は笑う。馬鹿が大好き。
螢に「どこにいる」とメールを打ち、返事を待つ。
スワスチカが開き魔界と化した学園。
その屋上で返信を送る螢。
その心は再起不能なほど折れている。
己が壊した学園という日常、螢はその仮初の日常が楽しかった。
ベイやルサルカにとられるくらいならいっそ自分の手で...なんてつい最近似たようなこと書いたな。
※「Dies irae ~Amantes amentes~」ChapteⅦ-B 感想 - ゆらりゆらりとゆら
だが、結果的にここまで走ってきた道は間違っていた。その事実に、ベイとの戦いでも絶えなかった胸の炎もついに消えてしまう。
せめて、死ぬなら自死より憎まれた相手に殺された方がマシでは?という悲観的な思いから、蓮を待つ。
螢「嫌い」
「嫌いよ。藤井君なんて嫌い」
今にも消えてしまいそうな声。
声優さんの演技が上手ければ上手いほど、ブログ主の心が抉られていく。
嫌いよ、正田なんて嫌い。
屋上に到着する蓮。
螢が取り繕って強がっているのはミエミエ。
お互い価値観が違うのはすでに承知済み。
だが、だからといって蓮はそんな螢の生き方を否定するなんてことはしない。
筋を通しに来た、とカインを斬る旨を伝える。
螢の手には緋々色金。
心にわずかながらに火が灯る。
そんな姿を見て、
蓮「おまえみたいな奴は嫌いだ」
螢「私も、あなたみたいな人は嫌いよ」
戦闘が始まるも、心も身体も消耗しており、加えて死ぬ気マンマンな螢はみていて痛々しい。
口では許さない・殺すと猛るも、心の内は蓮に斬られることを願う。
自分より強い人に出会えてよかった、などとまるでハマーン様みたいなことまで思う始末。
そして幕切れはあっけなく。
香純ルート同様、螢を地面に組み伏せる形に。
しかし、ああだこうだそれっぽい理屈をこねて「止めがさせない」とか言っちゃう蓮。
そのまま問う。こんな甘ちゃんに負ける程度の十一年間だったのか、と。
螢「......違う」
「違うわよっ!」
「薄くない。甘くない。私の想いは......チャチなんかじゃない」
「頑張ったもん。頑張ったんだから......私本気で、命懸けでやったんだから」
いい歳して「~もん」とか言うなよ。ったく螢よ、おまえはホントにさぁ.......
尊みが深すぎておれを殺す気か?
だから泣くなよ、おまえが本気だったのは全爪牙が知ってるよ。泣かないでくれよ……。
感情があふれ、支離滅裂になってきた螢。
蓮は香純ルートとは異なる応えをみせる。
蓮「なんで諦めてんだよ。命懸けでやってきたことなんだろう」
「俺はあんな奴ら、怖くない」
螢「......勝てる気なの?」
「あの人たちがどんなものか知らないわけじゃないんでしょう?」
蓮「俺の生きてる話の中じゃ、人生主役は俺だからな」
「知ってるか、主人公ってのは無敵なんだよ」
蓮の熱い言葉、一言一言が感慨深い。
蓮が主人公として輝いてくれると、プレイしてるこっちも燃えてくる。
蓮も螢も(ちなみにブログ主も)いつだって望んでいるのは王道ストーリー。
友人と駄弁って、勉強して、
たまに喧嘩もして、そして仲直りして、
そんな誰もが享受しうる、日常の世界。
ついに結ばれる2人。
ブログ主は無事に天に召されました。
ここに新世界の開闢を祝わしてほしい。正田愛してる。
螢「私なんかにおたおたしてて、よくあの人たちに勝てるなんて言えるわよね」
「無敵なんでしょ、主人公さん」
「私の目が曇ってるかどうか、確かめるから」
ただひとえに最・高。
さっきまでネガティブフルスロットルだったクセに、急に”いい女”の空気だしやがってコイツめ...惚れてまうやろ!!
蓮が手玉にとられてるのもなんかウケるし。
「ずっと付き纏う」って螢さんそれプロポーズですやん、わかって言ってますやん。
「Acta est Fabula」ではこのあと(たしか教室で)濡れ場。
一戦やったあとに一戦ヤるってこいつら元気すぎるだろ、なんて感想抱いた思い出。
だがそんなラブラブを邪魔しにくる輩が!!
続き→「Dies irae ~Amantes amentes~」ChapterⅩ 感想Ⅱ - ゆらりゆらりとゆらゆらと