「Dies irae ~Amantes amentes~」ChapterⅪ 感想
“そうだ、絶対に負けたりしない”
主人公が見ていないところで火花を散らす、女たちの第11章。
レーベンスボルンの子どもらよ、いきなりしゃべりだすのはやめてくれ。
ほんとにオシッコちびるから。
眠りの中で独白する香純。
「人を殺したら地獄にいく」こんな言葉を幼い香純は信じていた。
もし自分が誰かを殺したらきっと耐えられない。
“でも”
“今あたしの心臓は普通に動いているし、頭がおかしくなってもいない”
“生きていられる。そうなってしまっても”
“生きていたい。そうなってしまっても”
“それは”
“その理由は、きっと——”
これまでの空気の読めなさバカスミぶりとは一転。
真実を知り、そこからどう進むかを一人決意。
香純がようやくDiesのヒロインとなってくれた。そのことにただただ感謝を。
そうしてクラブで目を覚ます香純。
学校での出来事を夢だと思っている(と嘘をつく)。
そんなご都合主義を受け入れてしまう面々。
まあ、そうであってほしいという気持ちが先行しちゃうからね。ここは仕方ない。
そしてそのことが嬉しくも困惑する蓮をよそに、話は遊園地でダブルデートに。
ダ、ダブルでーとだと?
てめえこっちは今年“も”ひとりクリスマスだっつうのにデートそれもダブルだぁ?サーティ・ワンじゃねんだよ。なんだそれは実際に在る現象なのか?そもそもデートってなんだ男と女がおててつないで歩くことになんの意味があんだ?どうせ夜のことしか考えてねえだろうが「今日はとっておきのレストランを用意したよ」「キャ嬉しい」じゃねえんだよ。用意してあんのは避妊具とホテ
マ「大丈夫だよ」
マ、マリィ......?
マ「見捨てたりしない」
で、でもおれっ......!
マ「絶対に幸せになるから」
あああああ、あなたに恋をした花よおおおぉぉ!!
なんやかんやで遊園地に。
このCG、香純は可愛いんだが、蓮の首の長さおかしくないか?なんだか腕の長さも変だ。
Gユウスケ氏が流出に至る前のころと考えれば、これはこれで貴重だから...いっか!......いいのか?
司「なあ、俺たちもあれやってみるか?」
エ「あれって......腕組みのこと?あんた正気なの?熱でもあるんじゃない」
おいおい、ブログ主はおまえらのイチャイチャはいつだってウエルカムだぜ!
まあそうしないのが2人の魅力でもあるが。
歩いてみた感じ、遊園地は解放済みのスワスチカと判明。
散華した魂はリザが抱えていた子どもたちのため、解放されても一般人に影響薄。
司狼&エリーペアは蓮たちを泳がせ別行動。
蓮&香純はラブコメ満喫。
小休憩と香純はジュースを買いにいき、蓮はベンチに落ち着く。
するとレーベンスボルンの子どもたちが突然語り掛けてくるホラー展開がはじまる。
“ねえ、なんであいつだけ生きてるの?おかしいね”
“ヨハン、ヨハン、ヨハンだよ、一人だけ仲間はずれのヨハン”
“ヨハンも仲間に入れてあげよう”
......遊園地がまるごとお化け屋敷になってるじゃねえか!
USJのホラーナイトもびっくりだわ。
一方、香純は螢と接触。こっちはこっちで病んでいて幽霊より怖い。
螢は蓮を殺すと宣言。
螢「彼は、私の大切なものを奪った。だから、殺す」
香「殺す?殺すって、蓮を?冗談でしょ。そんなこと、絶対あたしがさせないから」
“反射的に言い返していた。自分でも驚くほどの迷いの無さで”
戦う力を持たない香純。それでも螢を真っ向見据えて言い返す。
ストレートな香純らしさがでていてすごく格好いい。
対して病みまくってる女は恐ろしい。
私と同じ目に遭わせてやると、香純の大切なものを奪おうとする。
香「負けないもん」
「あたしも、蓮も、司狼も、エリーも、負けないもん」
ここで香純の大切なものの中にエリーが入っているのが地味に嬉しいし、素敵。
ああ眩しい。
香純が“太陽”といわれる所以がここにある。
言いたいことだけ言って立ち去る螢。
決意を新たにした香純。
蓮の下へ戻ろうとするとが、ここまで絶好調の金髪神父が立ちはだかる。
クラブに戻ると甘ったるいイチャイチャタイム突入。
螢と付き合っているというのは嘘だと今さら告白。
蓮、おまえそれ遊園地行く前に言っとけ。
——必ず帰ってくる——
3章で香純がギロチンから解放された刹那、蓮がかけた言葉。
香「うん、覚えてる......でもさ、なんだかそれってプロポーズの言葉みたいじゃない?」
蓮「......別にそう思ってくれて構わないけど」
もはやここまでの影の薄さを払拭するかのごとしヒロイン力。
やべえよこれが太陽の底力。
プロポーズの言質までとっちまうなんて...。結婚願望の塊・Bカップ先輩涙目だろ。
しかし眠りに落ちる間際、
香「もう、ジゴクに落ちても......いいよ......」
という不穏なセリフを残す太陽。
バトルのない章だったけど、その分”溜め”の面白さがハンパじゃない。
「ああ、正田卿ってベタベタなラブシーンも描けるんだな...」って変なところで感動しちゃう笑。
今まで貶してきた香純にグッときてしまい、手のひらクルクルどころか肩から先がグルングルンだよ。誰がマジンガーだ。
香純が輝けば輝くほど、螢の零落ぶりが際立つのがなんか笑える。
メンタル最強と最弱を並べちゃダメだって。
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