“デジャヴるんだよ、いつもいつも”
ここでちょいと外伝の感想も。
おそらく一番影がうすいかもしれないドラマCD。
収録内容は、前半は本編プロローグの補完。
後半は現世組が諏訪原に来たとき、司狼はなにをしていたか。
コンシューマで追加されなかったらおそらく聴かなかったよ。
1945年、崩壊していくベルリン。
眺める水銀の影法師。
メ「この帝都と運命を共にする幾千幾万の同胞たち......その魂に安らぎを。では諸君、ご冥福をお祈りする。さようなら(アウフ・ヴィーダーゼーエン)」
セリフの内容とは裏腹に、その無感情な言い方に腹が立つ。
グラズヘイムに堕ちることが安らぎ?
ほんとコイツ親友とマリィ以外眼中にないんだな。
悲劇の中を闊歩する魔人たち。
エ「総統閣下の逝去に伴い、葬送の儀を執り行え。この帝都にスワスチカを完成させ、すべての同胞を贄に捧げよ」
下される最低最悪な命令。
攻めてくる敵より守るべき民や仲間の命のほうが価値がある。
...堕ちるところまで堕ちたな。
軍人が自国の民間人を殺すなんてありえないだろ。
ベイやシュライバー、ルサルカあたりは”終わってる”奴らだから別として、エレオノーレ、そして張本人の獣殿は何してくれちゃってんの?
敵に蹂躙されるより、グラズヘイムに捧げたほうが彼らにとって救いだ、って理屈だっけか?
じゃあもうその軍服ぬいでくれ。
軍人じゃないよあなたたちは。
ベアトリスが言うように“獣の群れ”だよ。
そんな黄金閣下、ヒトラーの死に様に感じ入るものは何もない模様。
合流する水銀。オレ、ニートになる!!と宣言。
ラ「ではカール、最後の務めだ。共に参れ。帝国は滅びる。その断末魔を肴に、ひとつ酒でも酌み交わそう」
黎明ではあんなにツンツンしてたのに、まさかおまえから酒をすすめるとはなハイドリヒ。
しかし「断末魔を肴に」なんてラインハルトが言うセリフとしてはなんか違和感。
総てを愛する人のセリフっぽくないというか...。
この「Wehrwolf」、発売が本編「Also sprach Zarathustra」より前だからなのか、キャラ造形がぶれている感じがする。それともブログ主がラインハルトを過剰に美化しすぎ?
ラ「カール、忘れるな。卿の魂は何処へ行こうと私のものだ。卿は私のためだけに、その術と知略を披露せよ」
メ「御意に、我が親愛なる獣殿。あなたが指揮する怒りの日、楽しみに待たせていただく」
「乾杯」「乾杯」
ああ、うん、この辺はすごい平常運転。
時は現代。
諏訪原バラバラ殺人事件が4件目を迎えた頃。
蓮がギロチンの夢にうなされていた一方で、玲愛は司狼とコッソリやりとり。
司狼は殺人犯を追うことに。
理由は「変態がみたい」という好奇心。鏡みろ。
玲「キミ、やっぱり一人だけジャンルが違うよ」
しかし司狼と玲愛の1対1の会話ってなんか新鮮。
本編であったかな?
殺人犯をおびきだすために大勢の舎弟を囮に。
ボトムレスピットにいる連中はみんな、司狼燃え萌え隊の模様。
息の合ったやりとりを交わす司狼とエリーのブレーキぶっ壊れカップルほんと好き。
ここまで波長があってるのにイ〇ポマンなのはもったいないぜ司狼。
狙い通り5件目の事件が発生。
現場にいる舎弟に電話口で指示をだそうとするも、異変。
現場に現れたのは殺人犯よりもやばい黒円卓連中。
さらば名もなき司狼燃え萌え隊のひと。
ト「電話越しのあなた。何の目的あってのことかは存じませんが、全て忘れるなら特別に見逃してさしあげましょう。ただし退かぬというのなら、明晩教会お出でなさい」
そう言って名を告げるトリファ。
ご丁寧に「聖槍十三騎士団黒円卓」という肩書とベイ・ルサルカの写メつき。
フォルカーが ものほしそうに こちらをみている!
翌日、教会に足を踏み入れる司狼とエリー。
道中エリーは蓮&香純に顔見せ。
司「こんばんは、神父様。昨日招待されたんで、遠慮なくお邪魔させてもらったんだけどよ」
「まさかあんた、天に召されたとかいうなよ、こんなもんで」
出会いがしらにマグナムぶっぱする司狼。
あいさつ後回しにするとヴィルヘルムに怒られるぞ!!
弾丸を浴びたものの、僧衣以外なんともないトリファ。
そんな化け物たちの経歴はネットにてすでに把握ずみ。
何が効くか、火炎瓶、スタンガンなどいろいろ試すも効果なし。
アタマぶっ飛んではいるものの常識の枠にいる司狼では、魔人たちには及ばず。
仮にこのとき既知感モード突入しても、神父相手じゃ打つ手ないもんなぁ。
軽くあしらわれるも折れない司狼に、何が望みかと訊ねる神父。
司「簡単さ。レア度が高いっていうことは、価値があるってことだろう。デジャヴるんだよ、いつもいつも。何見ても何聞いても、何食っても何やっても——新鮮な驚きなんか何一つ感じられない。だから——頼むわ」
デジャヴを壊してくれと訴える。
このとき司狼を虫ケラ以下と断じたトリファが、裏の顔全開でたまらん。
さっきまで蓮や玲愛たちと仲良く飯くってたとは思えん。
観戦するエリーの隣には螢。
ああなんてこった私服じゃないか...。
手を引けば見逃すという螢の宣告に、お断りだと吐いて捨てるエリー。
常識的な螢よりヤンキーカップルのほうがよっぽど黒円卓に向いている気が...。
ヤンキーvs神父の決着は、ヤンキーの惨敗。
しかしただのチンピラヤンキーではないと判断した神父は、2人を生きて帰すことに。
司狼のデジャヴ地獄はまだまだ続くのじゃ。
教会を後にする2人。
とんでもない連中に出会えてオラわくわくすっぞ!もつかの間。
眼前には燃える司狼のキャデラック。
ヴ「この国、意外と物騒なんだな。乱射魔が大手を振って歩けるのかよ。おっかねえ話だぜ」
司「ああ、まったく。血の匂いまき散らしてるジジイとババアが、二人も目の前にいるくらいだ。物騒通り越してギャグだろ、こりゃ」
くうぅぅ~~たまんねえぜこのやりとり。
ヴィルヘルムはやっぱり司狼と絡むときが最高に輝いてる。
日本人差別ハンパじゃないクセに、気に入った奴なら人種関係なくなるのがヴィルヘルムを憎めない理由の一つなんすわ。
ああ~早くマリィルートやりてえ。
あきらかにケンカをふっかけに来てるベイ&ルサルカだが、「最後に勝ちを狙う」司狼&エリーは、ここではスルーすることに。
ル「あれぇ、なんだやらないの?せっかく男女二対二なんだし、面白いとおもうんだけどな」
ヴ「神父に説教された直後で、萎えちゃってんのか?つまんねえな、敗北主義者がよぉ」
クソ煽ってくる2人に黙って終わる司狼ではない。
すれ違いざま、顔面にマグナムぶっぱ。
効かないのは百も承知。
そしてトドメの一言
司「つーかよ」
「おまえら、車弁償しろよな」
この一言で無事2人に気に入られる。
「また会おうね」なんてルサルカ言ってっけど、おまえマリィルートだととんでもねえことになるぞ。
そんなこんなで終了する「Wehrwolf」。
ここでは敗北を喫してしまった司狼ら。
その分本編で蓮たちと合流してからは八面六腑の活躍。
というか合流してから面白さ加速するからステキ。
キャラ雑感
司狼
14歳神が生み出したヤンキーのカリスマ。
その愛され具合は本編の活躍をみれば明らか。
前日譚であるこの作品でも、その魅力を十分みせてくれた。
因縁になってしまったルサルカとベイはほんとドンマイ。
エリー
司狼のオプション。一家に一台、エリーさん。
「Dies irae」で一番のご都合主義って案外コイツなような...。
初期設定では”双頭鷲の異端審問官”などという、これはこれでおいしそうな役どころのあるキャラだったそうで。
本編でももうちょっとエリーを掘り下げてほしかったかも。
トリファ
コイツ本編以外だと悪い顔しすぎだな。
司狼を見逃した理由がわりとテキトー。
ここで殺っておけば、まだマリィルートワンチャンあったと思うぞ?
ベイ&ルサルカ
今回特にたいした活躍ナシ。
モブを1人殺し、キャデラック燃やしたぐらい。そんなんでいいのか黒円卓
司狼との因縁が始まるわけだがベイはともかくルサルカなんかは、腹ぶち破られたあと遠い未来天魔として同じ勢力になるってどんなギャグだ。
黄金&水銀
ベルリンの市民たちを生贄に捧げた悪魔たち。
メルクリウスはともかく、ラインハルトはどことなく”愛が足りない”印象を覚えた。
なに言ってるのか自分でもわからないけど、ラインハルトには常に大物であってほしく、今作での彼の発言はなにか引っかかる違和感を感じました。
何だろうな。アタマが悪くてすいません。うまく言語化できたらまた追記します。